ニュースリリース

2010年8月31日
キヤノン株式会社

世界最大・超高感度のCMOSセンサーの開発に成功

キヤノンは、チップサイズが202×205mmと世界最大*1のCMOS(相補性金属酸化膜半導体)センサーの開発に成功しました。 大型化により集光量を増やすことができるため、プロ用デジタル一眼レフカメラの約1/100の光量で撮影することができます。

  • ※12010年8月27日現在。キヤノン調べ。
左:超大型CMOSセンサー	<br />右:35mmフルサイズCMOSセンサー

左:超大型CMOSセンサー
右:35mmフルサイズCMOSセンサー

202×205mmの超大型CMOSセンサー

今回新たに開発したCMOSセンサーは、チップサイズが202x205mmと、直径12インチ(約300mm)ウエハーから製造できる最大級のCMOSセンサーです。 キヤノンが製品化している最大のCMOSセンサー*2と比較すると約40倍の大きさになります。
従来、センサーを大型化すると、データ信号を受信してから送信するまでの時間が長くかかってしまい、出力の高速化が難しいといった問題がありましたが、キヤノンは回路設計に工夫を凝らすことでこの問題を解決し、動画対応の巨大なCMOSセンサーの開発に成功しました。 また、製造プロセスを徹底的にクリーン化することにより、画像の欠けやゴミなどを抑えたセンサーを実現しました。

  • ※2「EOS-1Ds Mark III」、「EOS 5D Mark II」に搭載されている35mmフルサイズ・約2,110万画素センサー。

35mmフルサイズCMOSセンサーの約1/100の光量で撮影可能

CMOSセンサーサイズの大型化により、集められる光量を増やすことができるため、光の少ない暗い環境でも撮影が可能です。 35mmフルサイズCMOSセンサーが必要とする光量の約1/100でも撮影が可能で、わずか0.3ルクス*3の照度で約60コマ/秒の動画を撮影できます。

  • ※3月夜の半分程度の明るさ。

今回開発に成功した超高感度CMOSセンサーの用途としては、星空や夜間の動物の動画撮影、夜間の監視カメラへの応用などが考えられます。