キヤノンは、京都大学の「先端医療機器開発・臨床研究センター」(2011年竣工予定)の設立支援と産学連携の推進を目的に、京都大学に対して5億円の寄附を行うことを決定しました。
京都大学「先端医療機器開発・臨床研究センター」は、医療機器の臨床研究から薬事申請までを迅速に行い、早期診断から治療に至るまでの革新的な医療機器の実用化を速やかに行う拠点として、経済産業省の補助金を得て設立されるものです。 今回の寄附は主に本センターの設立支援を目的としています。
キヤノンと京都大学は、2006年に「高次生体イメージング先端テクノハブ」プロジェクト(CKプロジェクト)を発足しました。
本プロジェクトは、文部科学省の「先端医療融合領域イノベーション創出拠点の形成」プログラムの一環として10年計画で取り組むもので、疾病の早期診断を実現する次世代の医療診断機器の研究開発や臨床研究の促進を目的としています。
医学、工学、薬学、情報学を中心とする京都大学の研究者とキヤノンの技術者が一体となって知恵を出し合い、多岐にわたる最先端の医療画像診断分野での研究開発を推進しています。
キヤノンと京都大学は、本センターを活用して、CKプロジェクトのテーマである高度な眼底診断が可能な光干渉断層イメージング(OCT)や乳がんの新生血管などを診る光超音波マンモグラフィー、医療機器の性能の向上を図る造影剤・分子プローブ、医師の診断を支援する画像診断支援ソフトなどの臨床研究・評価を行い、実用化を加速していきます。
キヤノンは京都大学との連携のほか、オプティクスの分野では、革新的な技術創出とそれを支える人材の育成を目的に、宇都宮大学への支援やアリゾナ大学との産学連携も推進してきました。キヤノンは今後も国内外の大学や研究機関と積極的に共同研究を進め、科学技術の発展と事業化を目指すことで、社会貢献を図っていきたいと考えています。