ニュースリリース

2010年2月2日
キヤノン株式会社

開発中の業務用ビデオカメラに
MPEG-2 フルHD(4:2:2)のファイルベース記録形式を新たに採用

キヤノンは、現在開発中の業務用ビデオカメラにMPEG-2 フルHD(4:2:2)のファイルベース記録形式を新たに採用します。 この記録形式は、より高品位な映像や音声の記録が可能な上に、加工や編集などの作業性に優れていることから、番組や映像の制作を効率的に行えるため、業務用途での運用に適しています。

幅広い映像産業での運用に適した記録形式

  • MPEG-2フルHDによる圧縮と4:2:2の色情報フォーマット
    映像の圧縮方式には、1,920×1,080画素のフルハイビジョンでの記録が可能なMPEG-2フルHD(MPEG2 422P@HL準拠)を採用しています。また、4:2:2の色情報フォーマットは、HDV規格*1などで採用している4:2:0に対して色のデータ量が2倍あるため、色解像度を2倍高めることが可能です。
  • 最高50Mbpsでのデータ記録
    HDV規格に対して約2倍のデータ量があるため、解像度と色情報において高画質な映像を記録できます。
  • 業界標準のファイル形式MXF*2
    映像や音声を記録するファイル形式は、放送局を中心とした最新の編集システムに最適なMXF(Material eXchange Format)に対応しています。
  • ※1DV規格のカセットテープにハイビジョン映像(1,440×1,080画素)と音声の記録や再生をするための規格。
  • ※2米国映画テレビ技術者協会(SMPTE)により、業務用途での利用を想定して標準化されたファイル形式。

主要な編集・加工ソフトウエアに対応

MPEG-2フルHD(4:2:2)のファイルベース記録形式の採用に伴い、映像産業で幅広く使用されている主要な編集・加工ソフトウエアへの対応が必要なため、Adobe Systems Incorporated、Apple Inc.、Avid Technology, Inc.、Grass Valley の各社と協力して、準備を進めています。 また、今後の映像産業のイベントにおいて、本記録形式で保存したサンプル映像とソフトウエアを使って、取り込みから編集までの一連の流れを紹介するデモンストレーションを実施する予定です。

≪ファイルベース記録形式の特長≫
ファイルベース記録形式では、映像や音声のデータをパソコンのデータと同様にファイル単位で管理・保存します。 加工や編集を行う際には、記録されたデータの任意の箇所の読み出しや書き戻しができるため、撮影から編集までの一連の作業を効率的に行うことができます。 また、対応するソフトウエアや機器などの編集環境を用途にあわせて選択できるため、既存のシステムに機器などの追加をする場合でも、投資を抑えることが可能になります。