キヤノンは、光源にKrF(フッ化クリプトン)エキシマレーザー*1を採用した半導体露光装置"FPA-6300ES6a"を4月5日より発売します。
FPA-6300ES6a
キヤノン株式会社
半導体機器販売センター
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パソコン、スマートフォン(高機能携帯電話)などさまざまな電子機器の需要拡大に伴い、それらに使用される半導体の需要も拡大しており、半導体製造装置には高い生産性(処理能力)・精度・信頼性および稼働率が求められています。
キヤノンはこのたび、これらの要求を満たした、DRAMやフラッシュメモリーなどのメモリー、パソコンのMPUなどのロジック系半導体、カラーフィルターなどの画像センサーや画像処理デバイスの量産に最適な半導体露光装置"FPA-6300ES6a"を発売します。新製品は、レチクルステージとウエハーステージを同時に動かしながら回路図を露光するKrFスキャナーです。従来の「FPA-6000」シリーズで培った技術を活用し、高い生産性と業界最高水準の重ね合わせ精度を実現することで、CoO(Cost of Ownership)低減を求める半導体メーカーの高いニーズに対応します。
新型レチクルステージおよびウエハーステージを採用し、露光処理を高速化することで、露光処理時間を大幅に短縮しています。さらに、アライメント(位置決め)シーケンスの改良や、ウエハー搬送時間なども短縮することで、1時間あたりのウエハー露光枚数を200枚以上と、従来機種*3に比べ約1.6倍の高い生産性(処理能力)を達成しています。
露光する回路を重ね合わせた時のズレ・歪みを抑えるため、ステージの振動を制御する高度な制振技術やステージ同期制御技術を採用するとともに、ウエハーを正確にアライメント(位置決め)するためのアライメントスコープを改良しています。さらに露光エリアやレチクルエリアの精緻な温度管理技術を採用することで、業界最高水準の重ね合わせ精度5nmを実現しています。
2012年の半導体製造装置市場は、全体としては対前年で落ち込むものの、スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末などの需要により、それら製品を支えるメモリー、ロジック系半導体、画像センサーや画像処理デバイス市場向けの半導体製造装置市場は堅調に推移すると予想しています。携帯端末をはじめとした機器は、出荷台数の増加に加え、半導体の搭載容量なども増加基調にあることから、高い生産性を実現する本製品の販売拡大が期待されます。(キヤノン調べ)