ニュースリリース

2013年6月18日
キヤノン株式会社

「平成25年度全国発明表彰」の「文部科学大臣発明賞」を受賞

キヤノンの「クリーナのない中間転写型プリンタの発明」(特許登録第3267507号)が、公益社団法人 発明協会が主催する「平成25年度全国発明表彰」において「文部科学大臣発明賞」を受賞しました。

発明協会では、優れた発明を行った研究者・科学者を顕彰することで発明の奨励・育成を図り、我が国の科学技術の向上と産業の振興に寄与することを目的とする発明表彰を定めています。
このたび、電子写真技術を採用したフルカラープリンターに適用される中間転写体のクリーニングに関する発明の功績が認められ、「平成25年度全国発明表彰」において、発明者が「文部科学大臣発明賞」、実施者が「発明実施功績賞」を受賞しました。

【受賞及び受賞者】

文部科学大臣発明賞
廣島 康一
(キヤノン株式会社 周辺機器事業本部 担当部長)
依田 寧雄
(キヤノン株式会社 周辺機器事業本部 室長)
月田 辰一
(キヤノン株式会社 周辺機器事業本部 部長)
西村 克彦
(キヤノン株式会社 知的財産法務本部 担当部長)
小酒 達
(元 キヤノン株式会社)
発明実施功績賞
御手洗冨士夫
(キヤノン株式会社 代表取締役会長兼社長 CEO)

【功績内容】

電子写真技術を採用したフルカラープリンター等の中間転写体のクリーニングに関しては、紙へ転写しきれず中間転写体上に残った残留トナーをクリーニングブレードでかき取る方式が一般的でしたが、研究を重ねた結果、残留トナーを帯電ローラーで正規極性とは逆の極性に帯電させて、感光体側の廃トナー容器に回収することを実現しました。
この発明により、クリーニング性能が向上し、また中間転写体用の廃トナー容器が不要になったことで、従来ユーザーが行っていた廃トナー容器の交換や廃棄に伴う煩わしさを解消し、廃棄物の削減や装置の小型化にも貢献することができました。
本発明の技術は、1998年に「カラーレーザーショットLBP‐2160」に初めて搭載された後、2012年にはこの技術を採用したプリンターの累計出荷台数が1,000万台を超えました。最新機種の「Satera LBP7110C」などにも搭載されており、将来的にも広く採用されていきます。

【従来方式と本発明方式】

従来方式と本発明方式