ニュースリリース

2013年3月4日
キヤノン株式会社

キヤノンが動画撮影専用の35mmフルサイズCMOSセンサーを開発

キヤノン株式会社(以下、キヤノン)は動画撮影専用の35mmフルサイズ高感度CMOSセンサーを開発し、そのセンサーを搭載したカメラで撮影に成功しました。

新開発の動画専用<br />35mmフルサイズCMOSセンサー

新開発の動画専用
35mmフルサイズCMOSセンサー

新開発の35mmフルサイズCMOSセンサー<br />を搭載したカメラの試作機

新開発の35mmフルサイズCMOSセンサー
を搭載したカメラの試作機

高感度・ノイズ低減を実現したCMOSセンサーにより暗闇での動画撮影が可能

このたび、キヤノンが新たに開発したのはフルHD動画撮影専用の、高感度35mmフルサイズのCMOSセンサー*1です。画素の大きさは一辺19マイクロメートルと、キヤノンのデジタル一眼レフカメラの最上位機種であるEOS -1D Xなどに使用されているCMOSセンサーに比べて7.5倍以上の面積を持っています。 また、画素部および読み出し回路には、画素が大型化すると増える傾向のあるノイズを低減するための新技術を搭載しています。これらの技術により、肉眼では認識が困難な、三日月の明かり程度(0.03lux程度)の低照度な環境でも鮮明な動画撮影が可能になります。天体の動画撮影では、肉眼での認識レベルに近い電子増倍型CCD*2で撮影できるのが6等星程度であるのに対し、今回開発したCMOSセンサーでは8.5等星以上の暗い星の撮影が可能です*3
キヤノンは、このCMOSセンサーを搭載したカメラの試作機を用い、線香の光以外には光源のない室内の様子(0.05~0.01lux程度)や、ふたご座流星群など、さまざまな場面での試験撮影に成功しました*4。キヤノンはこの技術の、天体・自然観測や医療研究などでの活用や、監視・防犯機器などへの応用を検討するとともに、より革新的なCMOSセンサーの開発を進め、撮影領域の拡大と新しい映像表現の世界の開拓を目指します。

  • ※1キヤノンのEFレンズで撮影できる最大のイメージサークルに対応した撮像素子(アスペクト比16:9)。
  • ※2光を電子に変換したあと、増倍して読み出す機構を持つCCDセンサーで、夜間監視、天体・夜間自然撮影などで使用される。
  • ※31等星分の違いにより変化する星の明るさは約2.5倍。
  • ※4試験撮影に際しては、株式会社ゼロ(ZERO Corporation)の協力を得ています。

「SECURITY SHOW 2013」に撮影サンプルを参考展示

3月5日(火)から8日(金)まで、東京ビッグサイト(東京国際展示場)で開催される「第21回セキュリティ・安全管理総合展 SECURITY SHOW 2013」にキヤノンマーケティングジャパン株式会社が出展します。ブース内において、今回開発した35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載したカメラの試作機と実際に撮影した動画を参考展示します。

【ご参考】

「第21回セキュリティ・安全管理総合展 SECURITY SHOW 2013」公式ホームページ:www.shopbiz.jp/ss/