キヤノン株式会社(本社:東京都大田区、代表取締役会長兼社長CEO:御手洗冨士夫 以下「キヤノン」)は、本日開催の取締役会において、Nasdaq Stockholm証券取引所に上場しているアクシス社(Axis AB 本社:スウェーデン ルンド市 President and CEO:Ray Mauritsson 以下「アクシス社」)の発行済普通株式の全株を対象とした公開買付け(以下「本公開買付け」または「本件」といいます)を実施することを決議いたしました。本公開買付けにより、キヤノンはアクシス社の発行済普通株式の100%を取得し、連結子会社化を目指します。
本公開買付けは友好的なものであり、アクシス社の取締役会は、本公開買付けへの応募をアクシス社株主に推奨する旨を決議しております。また、アクシス社創業者を含むアクシス社の上位3株主(合計で発行済普通株式の約39.5%を保有)から、本公開買付けに応募する旨の同意を得ています。
キヤノンは2011年より推進する5か年計画(フェーズⅣ)において「グローバル優良企業グループ構想」を掲げ、高収益体質を維持し、主要経営指標のすべてが世界トップ100に入ることを目指しています。その重要戦略の一つとして「グローバル多角化による新たな事業の獲得」を掲げています。
映像監視システムの市場は近年急成長を続けていることから、キヤノンはネットワーク監視カメラ事業を有望な新規事業の一つと捉え、今後のキヤノングループにおける成長の原動力として位置付けています。今回、ネットワークビデオソリューション業界のグローバルリーダーであるアクシス社をキヤノングループへ迎え入れることとしました。双方の経営リソースを有効活用することで、ネットワーク監視カメラシステムにおける世界No.1をより確かなものとし、更なる飛躍を目指していきます。
今回のアクシス社の連結子会社化により、下記を中心とした効果が期待できます。
キヤノンの優れた光学技術、イメージング技術とアクシス社の卓越したネットワーク映像処理技術の連携により、先進的で高性能なネットワークビデオソリューションの提供が可能となります。さらに、アクシス社はキヤノンの持つ幅広い分野に及ぶ研究開発力や製造技術を活用することで製品競争力を向上させることができます。
キヤノンおよびアクシス社は、互いに異なる技術領域において知的財産を所有しており、本件によりグループとしての知的財産ポートフォリオを強化することができます。このようなグループとしての知的財産の厚みは、キヤノンが今後も革新的な新製品やサービスをグローバルに提供していく上で、大きく貢献していくことになります。
キヤノンはこれまでグローバル市場でカメラや事務機を中心に販売・サービス網を構築してきました。今回、世界中に75,000社に及ぶシステムインテグレーター等のパートナーを持つアクシス社をグループに迎え入れることで、ネットワークシステム製品を扱う販売・サービス網を充実させることが可能となります。
アクシス社は、革新的な製品・サービスを創出し続けてきたグローバル企業であり、その起業家精神および企業文化は、1984年の創業当初より現在に至るまで、脈々と受け継がれています。アクシス社は、本件が完了した後もスウェーデンのルンド市に本社を置き、現経営陣によるリーダーシップの下、現従業員、並びに同社の文化を継承しながら、革新的なネットワークビデオソリューションをグローバル市場へ提供していきます。