キヤノンは、新人写真家の発掘・育成・支援を目的とした文化支援プロジェクト「写真新世紀」の2015年度(第38回公募)の応募受付を開始します。今回より新たにオンラインによるデジタル作品(静止画・動画)の応募も可能となり、さらに開かれた写真展へと進化しています。
5名の審査員(昨年度の優秀賞選出審査会にて)
昨年度の優秀賞受賞者5名
作品の応募受付を4月1日から6月3日まで行い、7月に開催予定の「優秀賞選出審査会」において優秀賞6名(組)と佳作18名(組)を選出します。その後、12月に開催予定の「グランプリ選出公開審査会」において優秀賞受賞者の中からグランプリ1名(組)を選出します。
グランプリ受賞者には、奨励金100万円と副賞であるキヤノン製品のほか、特典として次年度の受賞作品展における個展開催の権利などを授与します。また、優秀賞と佳作の受賞者には奨励金と今年度の受賞作品展への出展などの権利を授与し、受賞者の今後の創作活動を奨励します。
今年度の審査員は、フリッツ・ヒールスベルフ氏(オランダ写真美術館キュレーター)、澤田知子(さわだともこ)氏(アーティスト)、さわひらき氏(美術家)、清水穣(しみずみのる)氏(写真評論家)と他2名を迎え行う予定です。決定次第、写真新世紀ホームページで紹介します。
「写真新世紀」は、写真表現の可能性に挑戦する新人写真家の発掘・育成・支援を目的としたキヤノンが主催する文化支援プロジェクトで、1991年にスタートし今年で25周年を迎えます。25周年を機に新たにオンラインによるデジタル作品(静止画・動画)の受付も開始し、さらに新しい写真表現を追求できる場として進化します。キヤノンでは受賞作品展の開催や受賞作品集の制作、ホームページでの情報発信など、受賞者の育成・支援活動を総合的に行うことで、次世代の写真表現を切り開く新しい才能を発掘し、写真界に新風を吹き込む活動を展開しています。これまでの応募者総数は22,467名(組)に上り、国内外で活躍する優秀な写真家を多数輩出するなど、新人写真家の登竜門として認知されています。
応募費用は無料です。
作品を提出する前に、「写真新世紀」ホームページから申し込みをする必要があります。
受付期間:2015年4月1日(水)~2015年6月3日(水)
受付期間 |
(郵送による応募) 2015年4月1日(水)~2015年6月10日(水)※最終日の消印もしくは宅配受付有効 (オンラインによる応募) 2015年4月1日(水)10:00~2015年6月10日(水)23:59 |
送付先 |
「写真新世紀」作品受付センター 〒143-0006 東京都大田区平和島2-1-1 京浜トラックターミナル15号棟 TEL 03-3298-8611 |
グランプリ | 1名(組) |
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優秀賞 | 5名(組) |
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佳 作 | 18名(組) |
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フリッツ・ヒールスベルフ(オランダ写真美術館キュレーター)、澤田知子(アーティスト)、さわひらき(美術家)、清水穣(写真評論家)
7月に開催予定の「優秀賞選出審査会」において、全ての応募作品の中から各審査員が優秀賞を1名(組)ずつ計6名(組)、佳作を3名(組)ずつ計18名(組)選出します。グランプリは、12月に代官山ヒルサイドフォーラムで開催予定の受賞作品展「写真新世紀東京展2015」の期間中に行われる「グランプリ選出公開審査会」において、優秀賞受賞者6名(組)の中から1名(組)を選出します。
優秀賞、佳作受賞者には7月17日(金)までに事務局より直接連絡します。また、7月31日(金)までに「写真新世紀」ホームページ上でも発表予定です(審査結果に関するお問い合わせには応じられませんのでご了承ください)。
Frits Gierstberg (フリッツ・ヒールスベルフ) |
オランダ写真美術館キュレーター。1959年オランダ・ハールレム生まれ。ライデン大学にて芸術史を研究し、現代アート、建築、映画、写真を専門とする。2006年から2010年までエラスムス大学の客員教授を務め、メディア・ジャーナリスト学科においてドキュメンタリー写真の理論について講義を行う。執筆活動も広く行っており、『Dutch Photobook』(2012年、aperture)をRik Suermondtと共著で出版。第13回Gjon Mili展(2013年、コソボ国立アートギャラリー)のゲストキュレーターを務めた。現在、ブリュッセルのBOZARで1989年からのヨーロッパのポートレート写真展のプロジェクトを推進中(2015年、公開予定)。Piet Zwart Institute(ロッテルダム)で講師を務める。 |
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澤田 知子 (さわだ ともこ) |
アーティスト。1977年神戸市生まれ。成安造形大学写真クラス研究生を修了。学生の頃よりセルフポートレートの手法を使い作品を通して内面と外見の関係性をテーマに作品を展開している。デビュー作『ID400』が2000年度キヤノン写真新世紀特別賞、2004年に木村伊兵衛写真賞、NY国際写真センターThe Twentieth Annual ICP Infinity Award for Young Photographerなど受賞多数。世界中で展覧会を開催。出版物は、写真集の他に絵本などもある。2015年度、春には青幻舎より写真集を2冊出版、パリの出版社からも写真集が出版予定。東京ではMEMにて3月に新作展を開催、ニューヨーク、ロサンゼルスなどでグループ展に出品予定。現在、成安造形大学客員教授、関西学院大学で非常勤講師を務める。 |
さわ ひらき | 美術家。1977年石川県生まれ。2003年ロンドン大学スレード校美術学部彫刻家修士課程修了。2002年『dwelling』で若手作家の登竜門East International Award受賞。リヨンビエンナーレ(2003年、2013年)、横浜トリエンナーレ(2005年)、アジアパシフィックトリエンナーレ(2009年)、シドニービエンナーレ(2010年)など国際的なグループ展に多数参加。個展に、「Lineament」(2012年、資生堂ギャラリー)、「Whril」(2012年、神奈川県民ホールギャラリー)がある。また、国内初となった大規模な個展「Under the Box, Beyond the Bounds」(2014年、東京オペラシティアートギャラリー)を開催した。生み出される映像作品と動画インスタレーションは、創造的空間を表し、鑑賞者を魅了する。現在、ロンドン在住。 |
清水 穣 (しみず みのる) |
写真評論家。1995年頃より現代美術・写真、現代音楽を中心に批評活動を展開している。1995年『不可視性としての写真:ジェイムズ・ウェリング』(1995年 Wako Works of Art)で第1回重森弘淹写真評論賞受賞。主な著書に『写真と日々』(2006年 現代思潮新社)、『日々是写真』(2009年 現代思潮新社)『プルラモン』(2011年 現代思潮新社)などがある。現在、同志社大学グローバル地域文化学部で教授を務める。 |
2014年度(第37回公募)
グランプリ受賞 須藤 絢乃
2014年度(第37回公募)
グランプリ受賞作品
『幻影 -Gespenster-』
草野 庸子
『UNTITLED』
(佐内 正史:選)
南 阿沙美
『MATSUOKA!』
(大森 克己:選)
森本 洋輔
『Yoyogipark, Shibuya-ku, Tokyo』
(ヒロミックス:選)
山崎 雄策
『(佐藤 愛)』
(清水 穣:選)