ニュースリリース

2015年9月2日
キヤノン株式会社

遠距離からの夜間監視でも優れた視認性を実現する高感度ネットワークカメラの開発について

キヤノンは、大口径の超望遠ズームレンズを搭載し、肉眼では見えにくい夜間でも、遠距離の被写体をカラーで鮮明に捉える、高感度のネットワークカメラを開発しています。

開発中のネットワークカメラ

開発中のネットワークカメラ

肉眼で見た場合(右)とネットワーク<br>カメラで撮影した映像(左)の違い

肉眼で見た場合(右)とネットワーク
カメラで撮影した映像(左)の違い

社会の安心・安全と監視システムの高度化へのニーズが高まる中、都市監視や重要なインフラ施設の見守りなど、昼夜問わず鮮明に記録する高性能のネットワークカメラが求められています。

キヤノンは、肉眼では見えにくい夜間・暗所においても、遠距離の被写体をカラーで鮮明に映し出し、昼夜問わず防犯や自然災害の監視などで威力を発揮する、小型で高感度のネットワークカメラを開発しています。

開発中のネットワークカメラは、キヤノンが長年培ってきた光学技術を結集し、600mm※1を超える望遠端においてもレンズの明るさを表すF値2.4を達成する、多くの光を取り入れることが可能な大口径の超望遠ズームレンズを搭載しています。非球面レンズやUDレンズ※2の採用などにより、大口径化に伴って増大する収差を抑制するとともに、レンズユニットの小型化も実現しています。この大口径レンズと、高感度センサー、高性能映像エンジンの組み合わせにより、従来の夜間監視は、限られた距離での赤外光の投射や「ナイトモード」による白黒撮影でのみ可能でしたが、開発中の製品では、月明かり程度の明るさに相当する0.08luxという暗い環境下でも、100m先の人物の顔をカラーで認識できます。

  • ※135mmフィルム換算。
  • ※2Ultra Low Dispersion Lens=特殊低分散ガラス。

また、カメラの向きを電動駆動するパン・チルト機構と超望遠ズームレンズを併せ持つことで、幅広い範囲を撮影可能です。河川や港湾の自然災害の監視や、ビルの屋上から俯瞰(ふかん)した都市監視、道路上での自動車のナンバープレートの識別など、日中はもちろん、夜間監視が必要とされる場所での使用に適しています。

キヤノンでは、本製品を2016年に製品化することを目指しています。キヤノンは、ネットワークカメラのラインアップをさらに強化し、社会の幅広いニーズに応えていきます。