ニュースリリース

2017年5月23日
キヤノン株式会社

10周年を迎える「綴プロジェクト」の作品を展示
東京国立博物館で親と子のギャラリー「びょうぶとあそぶ」を開催

キヤノン株式会社(以下、キヤノン)は、「綴(つづり)プロジェクト」(正式名称:文化財未来継承プロジェクト)の10周年を記念し、「綴プロジェクト」の一環として制作された文化財の高精細複製品を活用した企画展“親と子のギャラリー「びょうぶとあそぶ」”を、7月4日から9月3日まで、東京国立博物館と共同で開催します。

(「びょうぶとあそぶ」ロゴ)

(「びょうぶとあそぶ」ロゴ)

(展示イメージ)

(展示イメージ)

親と子のギャラリー「びょうぶとあそぶ」は、東京国立博物館において夏休み期間に開催される企画展です。今回の企画では、特定非営利活動法人 京都文化協会(以下、京都文化協会)とキヤノンによる「綴プロジェクト」の一環として制作された、「松林図屏風」と「群鶴図屏風」の高精細複製品を展示します。
キヤノンのデジタル映像技術を用いて、高精細複製品に映像を投影するプロジェクションマッピングを行うなど、オリジナルの文化財では難しい、作品と映像の立体的な融合による新たなアート体験を提供します。また、期間中は、屏風のミニチュアで遊びながら屏風について楽しく学べるコーナーや、オリジナルの屏風づくりを体験できるワークショップなども開催します。
キヤノンはこれからも、「綴プロジェクト」を通じて素晴らしい作品を未来に継承するとともに、芸術を通じた社会や文化の発展に貢献していきます。

「びょうぶとあそぶ」開催概要

開催期間: 2017年7月4日(火)~9月3日(日)  ※原則として月曜休館
開催場所: 東京国立博物館(上野公園) 本館特別4室・特別5室
開館時間: 9時30分~17時
※金・土曜は21時まで、日曜・祝日・休日は18時まで。入館は閉館の30分前まで。
観 覧 料: 一般620円(520円)/大学生410円(310円)
※( )内は20名以上の団体料金。特別展は別料金。
※高校生以下、満18歳未満と満70歳以上、障がい者とその介護者各1名は無料。
主  催: 東京国立博物館、キヤノン株式会社
協  力: 特定非営利活動法人 京都文化協会

(詳細は東京国立博物館ホームページ(http://www.tnm.jp)をご覧ください。)

展示企画概要

1.「松林図屏風」の世界を体感 (東京国立博物館 本館特別5室)

「松林図」の世界を体感できる体験型展示です。作品の背景を、高さ約5メートル、直径約15メートルの半円形の大型スクリーンで囲い、キヤノン製プロジェクターでオリジナル映像を高精細に投影するプロジェクションマッピングを行います。映像では作品が持つ背景をストーリーとして展開し、音、風、におい、光とコラボレーションさせることで、鑑賞者が作品に描かれた世界に入り込んだような体験空間を再現します。

【松林図屏風について】
原 品: 長谷川等伯筆 安土桃山時代・16世紀 紙本墨画 六曲一双
東京国立博物館蔵 国宝
複製品: 2008年制作・寄贈 和紙に印刷 東京国立博物館蔵

2.「群鶴図屏風」の世界でたわむれる (東京国立博物館 本館特別4室)

展示室の壁面にキヤノン製プロジェクターでプロジェクションマッピングを行い、「群鶴図」に鶴が降り立つシーンを演出します。また、センサーを利用することで鑑賞者の動きに合わせて鶴が動くインタラクティブな演出や、金屏風の美しさを引き出す光の演出により、鑑賞者に作品の新たな楽しみ方を提供します。

【群鶴図屏風について】
原 品: 尾形光琳筆 江戸時代・17~18世紀 紙本金地着色 六曲一双
米国・フリーア美術館蔵
複製品: 2012年制作・寄贈 和紙に印刷・金箔貼付
東京都美術館(公益財団法人 東京都歴史文化財団)蔵

「綴プロジェクト」とは

「綴プロジェクト」は、オリジナル文化財の保存と高精細複製品の活用を目的として、京都文化協会が主催し、キヤノンが共催して推進している社会貢献活動です。キヤノンの入力、画像処理、出力に至る先進のデジタル技術と、京都伝統工芸の匠(たくみ)の技のとの融合により、屏風や襖絵、絵巻物など古くから日本に伝わる貴重な文化財の高精細な複製品を制作して寄贈しています。
2007年からスタートした本プロジェクトでは、海外に渡る以前の所有者などに寄贈する「海外に渡った日本の文化財」と、中学校の教科書に掲載の多い文化財などを対象に、教育現場で生きた教材として活用する「歴史をひもとく文化財」の2つのテーマのもと、毎年文化財を選定しています。現在までに全34作品を制作し、寄贈しました。 (「綴プロジェクト」の詳細は、ホームページ(https://global.canon/ja/tsuzuri/)をご参照ください。)

入力

高精細デジタルデータの取得

文化財の原寸大出力が可能な高画質データの取得には、デジタル一眼レフカメラを使用。専用に開発した旋回台を用いて多分割撮影を行い、合成して高精細デジタルデータに仕上げます。

色合わせ

高精度なカラーマッチング

取得された高精細デジタルデータを、キヤノン独自のカラーマッチングシステムを用い撮影環境の照明と合わせて画像処理し、その場で出力し色合わせを行います。色合わせの労力と文化財への負担を軽減しました。

出力

世界最高レベルのプリンティング技術

日本画の繊細な濃淡、陰影が生み出す立体感の表現を大判インクジェットプリンター「imagePROGRAF」が可能にしました。使用する和紙や絹本は独自に研究開発され、文化財の出力および金箔加工などに最適化されています。

金箔・金泥・雲母

古来より伝承される伝統工芸の技により再現

日本文化財の最大の特徴となっている「金箔(きんぱく)・金泥(きんでい)・雲母(きら)」は京都西陣の伝統工芸士が熟練の手技を振るいます。
箔の経年変化の再現には、独自の「古色」の技法が用いられます。

表装

京で鍛えられた確かな技術

作品は、京都の表具士により表装がなされます。日本独自の表具類を用い、屏風であれば金具の古色や裏面の切地まで、襖であれば建物への設えまでオリジナル文化財に近い姿で忠実に再現され、完成します。