キヤノンは、DR(Digital Radiography)方式※1の医療用X線デジタル撮影装置「CXDI」シリーズ専用コントロールソフトウエア※2で使用可能な画像処理技術として“Intelligent NR”を開発しました※3。
CXDI-710C Wireless
(2017年7月発売)
Intelligent NR適用画像イメージ
(左:従来処理/右:Intelligent NR適用後)
キヤノンは1998年にDR方式のX線デジタル撮影装置「CXDI」シリーズの販売を開始し、その高い操作性と高画質によりお客さまの好評を得てきました。このたび、AI技術の一つであるディープラーニングを活用することで、これまで以上に粒状感の少ない画像生成を可能にする画像処理技術“Intelligent NR”を開発しました。本技術により、医療現場における質の高い診断への貢献を目指すとともに、将来的に少ないX線量での画像生成が可能になることを期待します。
キヤノンはこれまでも、X線デジタル撮影におけるX線量低減に関する検討とともに、画像のノイズ低減のための取り組みを行ってきました。キヤノンの従来のノイズ低減処理はルールベース方式を採用し、X線画像におけるノイズの特徴を基に構築された一定のルールに従ってノイズを低減しています。この方式ではノイズ処理性能に限界があり、撮影部位や条件によっては粒状感の改善を優先すると被写体の鮮鋭度が低下するなどの課題がありました。
“Intelligent NR”はディープラーニングを活用したキヤノン独自のAI技術で構成され、キヤノンが長年にわたり蓄積してきた「CXDI」シリーズの臨床画像から厳選した約3,000点のX線画像を基に、さまざまな撮影部位におけるノイズの特徴を機械学習しています※5。これにより、従来のノイズ低減処理と比較し、必要な画像信号を維持しながら不要なノイズを効率的に除去することが可能になり、最大50%※4のノイズ低減を実現しています。
キヤノンは今後“Intelligent NR”を「CXDI」シリーズ専用のコントロールソフトウエアのオプション機能として、全世界で提供していきます。
(処理なし)
(従来処理)
(Intelligent NR)
2-1. 小児胸部撮影時
(処理なし)
(従来処理)
(Intelligent NR)
2-2. 骨盤撮影時
(処理なし)
(従来処理)
(Intelligent NR)
一般的名称 | 販売名 | 医療機器認証番号 |
---|---|---|
X線平面検出器出力読取式 デジタルラジオグラフ |
デジタルラジオグラフィ CXDI-710C Wireless | 229ABBZX00020000 |
X線平面検出器出力読取式 デジタルラジオグラフ |
デジタルラジオグラフィ CXDI-810C Wireless | 229ABBZX00029000 |
X線平面検出器出力読取式 デジタルラジオグラフ |
デジタルラジオグラフィ CXDI-410C Wireless | 229ABBZX00049000 |
Intelligent NRロゴ
63KB(1361px×463px)
CXDI-710C Wireless
394KB(3900px×2600px)
Intelligent NR適用画像イメージ
(左:従来処理/右:Intelligent NR適用後)
19KB(700px×336px)
1. ノイズ低減イメージ
(処理なし)
81KB(397px×392px)
1. ノイズ低減イメージ
(従来処理)
64KB(395px×394px)
1. ノイズ低減イメージ
(Intelligent NR)
67KB(393px×395px)
2-1. ノイズ低減イメージ
(処理なし)
197KB(512px×512px)
2-1. ノイズ低減イメージ
(従来処理)
144KB(512px×512px)
2-1. ノイズ低減イメージ
(Intelligent NR)
115KB(512px×512px)
2-2. ノイズ低減イメージ
(処理なし)
1.09MB(1024px×1024px)
2-2. ノイズ低減イメージ
(従来処理)
842KB(1024px×1024px)
2-2. ノイズ低減イメージ
(Intelligent NR)
637KB(1024px×1024px)