資源循環の取り組み
リマニュファクチュアリング
キヤノンは1992年から、使用済み複合機のリマニュファクチュアリングを推進しています。リマニュファクチュアリングでは使用済みの回収機器の稼働年数や故障履歴、プリント枚数などの稼働時のデータにもとづいて、どの部分を再利用するかをシステムで自動判定し、その後厳密な再生基準に従って分解・清掃を行い、劣化・摩耗した部品などの交換を行います。これにより新しい部品のみで生産される新品同等の高い品質を実現しています。日本では「Refreshed」シリーズとして、欧州では「ES」シリーズとして、市場に再び出荷されています。
リマニュファクチュアリングの流れ(キヤノンエコロジーインダストリーの場合)
再生複合機「imageRUNNER ADVANCE C3530F-RG」
「Refreshed」シリーズの、「imageRUNNER ADVANCE C3530F-RG」では手間をかけた洗浄や丁寧な清掃、サンドブラスト研磨※による微細なキズの除去などにより、94%を超える部品リユース率を達成しました。キヤノンは複合機の資源循環をさらに促進するため、製品のプラットフォーム化により部品共通化を図り、さらに分解・清掃などのリユース・リサイクル性を追求した商品設計を実施しています。
- ※ 樹脂に微粒子を吹き付けることで表面を研磨する手法
パーツのリユース
キヤノンは使用済み製品からメンテナンス用のパーツを回収しています。回収されたパーツは洗浄、清掃を経て、再生製品の一部として市場に再投入されています。キヤノンギーセン(ドイツ)、キヤノンエコロジーインダストリー(日本)で再生を行っており、2024年からキヤノンバージニア(米国)での再生開始を計画しています。特にキヤノンエコロジーでは本体生産終了後のメンテナンス需要のための新品生産と回収品の再生を並行して実施しています。回収品から抜き取った部材をリユースすることで新規資源の使用量を削減しています。
PCR率※100%の再生プラスチック材料の開発と活用
キヤノンエコロジーインダストリーでは回収された複合機の樹脂部品を選別、洗浄後に破砕し、リペレットしたPCR率100%の再生プラスチック材料を生産工場に出荷しクローズドリサイクルを実現しています。2023年末までの累積出荷量は26tになっています。
- ※ PCR率:再生素材中の市中回収材料の割合
post-consumer recycling