資源循環の取り組み
リマニュファクチュアリング
キヤノンは1992年から、使用済み複合機のリマニュファクチュアリングを推進しています。リマニュファクチュアリングでは使用済みの回収機器の稼働年数や故障履歴、プリント枚数などの稼働時のデータにもとづいて、どの部分を再利用するかをシステムで自動判定し、その後厳密な再生基準にしたがって分解・清掃を行い、劣化・摩耗した部品などの交換を行います。これにより新しい部品のみで生産される新品同等の高い品質を実現しています。日本ではRefreshedシリーズとして、欧州ではESシリーズとして、市場に再び出荷されています。
リマニュファクチュアリングの流れ(キヤノンエコロジーインダストリーの場合)
① 回収
回収した使用済み製品を集め、受入チェックを行います。
② 分解
外装カバーや部品を取り外します。
③ 清掃
本体フレームや分解した部品を清掃します。
④ 組み立て
清掃したフレームにリユース部品や新品の部品、外装カバーを取り付けます。
⑤ 検査
すべての機能が適切に動くよう、新品と同じ検査を行います。
⑥ 出荷・販売
新品と同じように梱包し、市場へ出荷します。
欧州(キヤノンギーセン)での取り組み事例
ドイツの再生拠点キヤノンギーセンでは、部品情報を1台ごとに吸い上げて再利用の判別を実施。また、回収部品が持つデータを再生機に書き込んで反映するシステムを運用し再生機の生産を効率化しています。
欧州販売会社のESシリーズ販売担当者の声
顧客が各企業のサステナビリティ方針に沿ったソリューションを求める傾向がますます強まっています。そのソリューションが品質を損なうことなくハードウェアコストを削減できることも重要です。セキュリティやGDPR(EUの個人情報保護規則)への対応も欠かせません。
ESシリーズはこうしたニーズに応える製品です。競争力のある価格を実現する一方で、中欧地域でのリマニュファクチュアリングにより、製造や輸送に伴うCO2排出量を削減することでカーボンフットプリントを大幅に低減。また原材料の使用も最小限に抑えています。新品同様の性能や信頼性を持ち、堅牢なデータ保護とネットワークセキュリティ機能も搭載しています。
顧客からの評価も非常に高く、La Paz病院やIlunionホテルは「品質や使いやすさを損なうことなくサステナビリティ目標を達成できる」とESシリーズを高く評価。長期利用している公的医療サービス機関 Ibersalutも「安定した性能とコスト削減効果」を評価しており、ESシリーズが信頼性の高い環境配慮型のオプションであることを裏付けています。
サンチェス・モレノ
キヤノンスペイン
営業・マーケティング部門
日本(キヤノンエコロジーインダストリー)での取り組み事例
Refreshedシリーズはすべてのカラー複合機において、90%を超える部品リユース率を実現。特に「imageRUNNER ADVANCE C3530FⅢ-RG」では、サンドブラスト研磨※による微細なキズの除去などにより、約95.5%の業界最高の部品リユース率を達成するとともに、梱包材に使用する全プラスチックの約83%を再生プラスチックにすることで資源循環をさらに促進させました。また、製品のプラットフォーム化により部品共通化を図り、さらに分解・清掃などのリユース・リサイクル性を追求した商品設計を実施しています。
- ※ 樹脂に微粒子を吹き付けることで表面を研磨する手法
パーツのリユース
キヤノンは使用済み製品からメンテナンス用のパーツを回収しています。使用済み製品から抜き取ったパーツ、回収されたパーツは分解、洗浄、清掃、再組立を経て、再生製品の一部やメンテナンス用のパーツとして市場に再投入されています。
キヤノンギーセン(ドイツ)、キヤノンバージニア(米国)、キヤノンエコテクノパーク(日本)でパーツの再生を行っており、特にキヤノンエコテクノパークでは本体生産終了後のメンテナンス需要のための新品パーツ生産と回収品のパーツ再生を並行して実施しています。回収されたパーツの一部を新品パーツ生産にリユースすることで新規資源の使用量を削減しています。