コーポレート・ガバナンス
考え方/体制
基本的な考え方
キヤノン(株)は、企業が健全なコーポレート・ガバナンス体制を確立し、継続的に企業価値を向上させていくためには、経営における透明性の向上と経営監視機能の強化が不可欠であると考えています。また同時に、企業の永続的な発展のためには、役員、執行役員および従業員一人ひとりの倫理観と使命感も極めて重要であると認識しています。
ガバナンス体制
基本方針
キヤノン(株)は、プリンティング、メディカル、イメージング、インダストリアルなどの複数の事業領域において世界的に事業を展開しており、今後、新たな事業領域にも積極的に展開していきたいと考えています。各事業領域ごとに迅速な意思決定を行いつつ、キヤノングループ全体、またはいくつかの事業領域にまたがる重要な意思決定を全社視点で行い、他方、意思決定および執行の適正を確保するには、下記のコーポレート・ガバナンス体制が有効であると判断しています。
年度 | 項目 |
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2010 |
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2014 |
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2015 |
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2016 |
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2024 |
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取締役会
CEO、COO、CFO、CTOといった全社的事業戦略、または執行を統括する代表取締役と、複数の事業領域または本社機能を統括する代表取締役、または業務執行取締役を中心としつつ、経営の健全性を担保するため、2名以上かつ3分の1以上の独立社外取締役を加えた体制としています。「取締役会」は、法令に従い、重要な意思決定と執行状況の監督を行います。それ以外の意思決定と執行については、CEO以下の代表取締役がこれを行うほか、代表取締役の指揮・監督のもと、取締役会決議により選任される執行役員が各事業領域、または、機能の責任者としてそれぞれ意思決定と執行を担います。現在、取締役会は、代表取締役3名を含む社内出身者6名、独立役員である社外取締役4名の計10名の構成となっています。
監査役会
取締役会から独立した独任制の執行監査機関として、キヤノン(株)の事業または経営体制に精通した常勤監査役と、法律、財務・会計、内部統制などの専門分野に精通した独立社外監査役を置くこととしています。これら監査役から構成される「監査役会」は、キヤノン(株)の会計監査人および内部監査部門と連携して、職務の執行状況や会社財産の状況などを監査し、経営の健全性を確保します。監査役は、現在5名であり、うち3名が独立社外監査役です。監査役は、監査役会で決定した監査方針、監査計画に従い、取締役会、経営戦略会議など社内の重要会議への出席、取締役などからの報告の聴取、重要な決裁書類などの閲覧、キヤノン(株)および子会社の業務および財産の状況の調査などを行っています。また、取締役などの指揮命令から独立した監査役室を設置し、専任従業員を配置しており、必要な場合には、監査役は、本社管理部門などに調査を指示することができます。これらにより、内部統制システムの整備・運用状況を含む取締役などの職務執行に対する厳正な監査を実施し、経営への監視機能を果たしています。また、内部監査部門および会計監査人と密接に連携することなどにより、監査の実効性の向上を図っています。
指名・報酬委員会
代表取締役CFO、独立社外取締役4名および独立社外監査役1名からなる任意の「指名・報酬委員会」を設けています。取締役・監査役の候補者の指名および執行役員の選任(最高経営責任者の後継者の選定を含む)に際しては、所定の要件を満たすと認められる者のなかから代表取締役CEOが候補を推薦し、その推薦の公正・妥当性を当該委員会にて確認の上、取締役会に議案として提出、審議しています。
特に、最高経営責任者の後継者候補につきましては、経営幹部の研修制度、執行役員選抜後の人事異動や、全社的プロジェクトへの関わりなどを通じた経営経験の蓄積を図るしくみを通じ、CEOが自らの責務のもとで候補の選定・育成を行っており、その過程を「指名・報酬委員会」が確認します。また、監査役候補者については、取締役会の審議に先立ち、監査役会において審議し、その同意を得るものとしています。また、当該委員会は、報酬決定プロセスの透明性・客観性、報酬体系の妥当性の確保を目的としており、基本報酬や賞与の算定基準、株式報酬型ストックオプションの付与基準を含む報酬制度の妥当性を検証した上で、取締役に対し、当該制度は妥当である旨の答申を行っています。
経営戦略会議
独立社外取締役を含む取締役、監査役および一部の執行役員で構成する「経営戦略会議」を置いています。CEOの決定事項のうち、グループ戦略に関わる重要案件につき、事前審議をしています。
サステナビリティ委員会
キヤノングループが対応または取り組むべきサステナビリティ関連事項について、CEOおよび取締役会による適切かつ実効性ある判断を確保することを目的に、情報共有と事前審議を行う「サステナビリティ委員会」を2024年4月1日付で新設いたしました。
リスクマネジメント委員会
取締役会決議にもとづき、キヤノングループのリスクマネジメント体制の整備に関する方針や、施策を立案する「リスクマネジメント委員会」を置いています。同委員会は、財務報告の信頼性確保のための体制の整備を担当する財務リスク分科会、企業倫理の徹底および遵法体制の整備を担当するコンプライアンス分科会、品質リスクや情報漏えいリスクなどの事業リスク全般の管理体制の整備を担当する事業リスク分科会の3つの分科会から構成されています。「リスクマネジメント委員会」は、リスクマネジメント体制の整備・運用状況を検証し、その結果をCEOおよび取締役会に報告する役割を担っています。
開示情報委員会
重要会社情報の適時、正確な開示のため、開示情報の内容や開示時期などを審議する「開示情報委員会」を置いています。
経営監理室(内部監査部門)
内部監査部門として「経営監理室」を設置しており、同室は、遵法や内部統制システムなどの監査および評価と提言を行っています。品質や安全衛生などのテーマについても、同室が監査を実施しています。監査結果は、CEO、CFOのほか、監査役および監査役会に報告されます。また、社外取締役にも定期的に報告が行われ、社外取締役が必要に応じて取締役会への付議を求めることができる体制としています。
取締役の体制
経営陣幹部の選任および取締役候補の指名に関する方針
取締役候補者は、性別、国籍、年齢など、個人の属性にかかわらず、その職務を公正かつ的確に遂行できると認められる者であり、次の要件を満たす者から選出することを原則としています。
取締役候補者の要件
代表取締役・ 業務執行取締役 |
当社の経営理念、行動規範を真に理解しているとともに、執行役員の経験などを通じて当社の事業・業務に広く精通し、複数の事業や機能を俯瞰した実効的な判断ができること。CEOについては、これらに加えて、特に経営に関する豊富な知見と能力を有し、明確なビジョンと強い責任感をもって当社グループを導いていくことができると認められる者であること |
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独立社外取締役 | 取締役会が別途定める独立性判断基準を満たすほか、企業経営、リスク管理、法律、経済などの分野で高い識見および豊富な経験を有すること |
取締役会全体のスキル
キヤノン(株)は、市場環境が大きく異なる事業をグローバルに展開していることから、重要な意思決定と執行の監督を担う取締役会は、全体として下表7つの領域のスキルを保有する必要があると考えています。
- ※下表は、各人に対し、特に発揮してもらいたいと期待するスキルの領域の最大5項目を示しました。各人のすべての経験、知識、もしくはスキルの有無を表すものではありません。
取締役 | 取締役会全体として保有すべきスキル | ||||||
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企業経営 | 国際性 | 事業経験 | 技術開発 | 財務会計 | リスク管理 | ESG | |
グローバルに事業展開する上場企業等の経営責任者としてのスキル | 海外勤務、グローバルマーケティングへの従事等を通じた国際感覚・経験 | 当社の事業領域における事業運営のスキル | 当社のコアコンピタンス技術に関する知識と研究開発の経験 | 上場企業の財務会計責任者、公認会計士等、財務会計の専門家としてのスキル | リスク管理(コンプライアンスを含む)や内部統制システムに関する専門家としてのスキル | ESGに関する知識と経験 | |
御手洗 冨士夫 | ● | ● | ● | ● | ● | ||
田中 稔三 | ● | ● | ● | ● | |||
本間 利夫 | ● | ● | ● | ● | |||
小川 一登 | ● | ● | ● | ● | |||
武石 洋明 | ● | ● | ● | ● | |||
浅田 稔 | ● | ● | ● | ● | |||
川村 雄介※ | ● | ● | ● | ||||
池上 政幸※ | ● | ● | |||||
鈴木 正規※ | ● | ● | ● | ||||
伊藤 明子※ | ● | ● |
- ※は社外取締役
取締役増員の理由
2024年3月開催の定時株主総会において、5名体制であった取締役を10名体制へと増員しました。2008年に当社が執行役員制度を導入時、25名であった取締役は、迅速かつ機動的な経営をめざして以後段階的に減員し、社内出身の取締役3名、社外取締役2名の計5名としていました。この間、当社は業務執行を司る執行役員を中心に漸次その増強を進めてきましたが、執行の監督にあたる取締役会についても、事業ポートフォリオの転換、業容の拡大、成長領域の多様化などへの対応力の強化を図るとともに、次世代経営者のスキルアップ、育成の観点からも社内から、海外事業、先端技術および財務の各分野で大きな成果を残してきた人材を新たに取締役に登用し、取締役会の機能強化を行うことにしました。また、当社のビジネス領域は、BtoBからBtoCまで広範囲にわたっており、加えて、SDGsはもちろん、地政学的リスク、経済安全保障、サイバーテロなど、当社取締役会が対応すべき経営課題はますます広がっています。この拡大する取締役会の守備範囲は、社内登用では十分カバーできない領域を含んでおり、社外の有識者の知見を生かす必要性が高まっています。このため、独立した立場で、中長期的な視点にもとづき、助言、監督をいただける社外取締役も増員することとしました。これにより、取締役は10名となり、その内、社外取締役は女性取締役1名を含む、4名(全体の1/3超)となります。
なお、動きの激しい経営環境のもと、取締役のあり方についてはその実効性を含め適宜検証を継続し、経営環境と必要性に応じて適切に対応していきます。
社外取締役選任理由
キヤノン(株)は、金融商品取引所が定めるコーポレートガバナンス・コード(原則4-9)および当社の「独立社外役員の独立性判断基準」を踏まえ、下記の理由により社外取締役を選任しています。
- ※「独立性判断基準」は、下記の当社Webサイトにて公表されています。
https://global.canon/ja/csr/management/governance.html
区分 | 氏名 | 選任理由 |
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社外取締役 | 川村 雄介 | 川村雄介氏は、証券会社勤務を経て大学教授、財務省や金融庁の審議会委員、日本証券業協会の特別顧問などを務め、金融・証券制度や金融機関の経営戦略の専門家であるとともに、社外取締役としての経験も豊富であることから、その豊富な経験および金融・証券に関わる高度な知見に基づき、M&A、株主・投資家の視点を踏まえたESG関連テーマの議論等において、特に有益な助言がいただけるものと期待し、社外取締役として選任しています。 |
池上 政幸 | 池上政幸氏は、名古屋、大阪各高等検察庁検事長などの要職を歴任後、約7年間、最高裁判所判事を務められるなど、長年、法曹として企業案件を含むさまざまな事案に関与してきました。その豊富な経験および高度な知見にもとづき、特に、企業のコンプライアンス確保の観点を含む内部統制のしくみやコーポレートガバナンスのあり方に関し、有益な意見および監督をいただけるものと期待し、社外取締役として選任しています。 | |
鈴木 正規 | 鈴木正規氏は、長年の財務省勤務の後、環境省に転じ、事務次官などの要職を歴任、退官後は民間金融機関の代表取締役も務めてきました。そのことから、特に、コーポレートファイナンスや環境分野に関する有益な意見をいただけると考えており、加えて、高度な適正性・コンプライアンスが求められる金融機関での経営経験にもとづく助言および業務執行監督をいただけるものと期待し、社外取締役として選任しています。 | |
伊藤 明子 | 伊藤明子氏は、建設省(現国土交通省)に技官として入省し、同省初の女性局長(住宅局長)、人材育成およびしごとやまちづくりを含む地方創生の政策担当を経た後、消費者庁長官を務めました。退官後は、引き続きかかる分野の研究に携わる傍ら、企業の社外取締役を務めています。これらのことから、特に、顧客・消費者視点からの有益な助言および監督、また、多様な人材の活用促進に関しても助言をいただけるものと期待し、社外取締役として選任しています。 |
取締役会の実効性に関する分析・評価
キヤノン(株)では、年1回、以下の項目について各取締役および各監査役にアンケート調査を行い、その結果を踏まえて取締役会において取締役会全体の実効性に関する分析・評価を実施しています。
- 取締役会の運営について(資料の配布時期、開催頻度、審議時間の妥当性など)
- 取締役会の役割(意思決定・監督機能)について(取締役会付議事項・付議基準、報告内容の妥当性など)
- 監査役・社外取締役の役割について(会社の業務・組織を理解する研修等の機会の必要性など)
2023年度については、議案に関する社外取締役・監査役会への事前説明、経営戦略会議等への社外取締役の出席を通じた経営に関する情報共有、社外取締役・監査役会間の定期的な意見交換など、取締役会における審議の活性化のための継続的な工夫が図られており、業務執行を担当する取締役だけでなく、社外取締役や監査役からも積極的かつ有用な発言がなされていることから、取締役会の実効性に問題はない旨の評価がなされました。
今後も、年1回の分析・評価を継続し、結果概要を開示するとともに、必要に応じて取締役会の運営等につき改善を図ります。
役員報酬
代表取締役・業務執行取締役の報酬は、次の「基本報酬」、「賞与」および「株式報酬型ストックオプション」によって構成されます。
<基本報酬>
取締役の職務遂行の対価として毎月支給する定額の金銭報酬です。当該取締役の役位と役割貢献度に応じた所定の額とし、その総額は、株主総会の承認を得た額以内としています。(ただし、社外取締役を含むすべての取締役の基本報酬の総額。)
<賞与>
取締役の任期1年間の成果に報いる趣旨で年1回支給する金銭報酬です。グループ全体の年間の企業活動の成果である「連結税引前当期純利益」を指標とし、この利益の額に当該取締役の役位に応じた所定の係数を乗じた額と役割貢献度に応じた個人別査定額を合計して算出します。
賞与は、その支給の可否および上記により算出した支給額の合計について毎年の株主総会に諮ります。
<株式報酬型ストックオプション>
株価変動のメリットとリスクを株主と共有し、中長期的な業績向上や企業価値向上に向けた取締役の動機がより高まることを期待し、年1回、当社株式の新株予約権を付与するものです。当該新株予約権の総額は、株主総会の承認を得た額以内とし、当該新株予約権の付与数は、役位ならびに前事業年度の「連結税引前当期純利益」および役割貢献度に応じて定められる額(当該新株予約権と引換えにする払込みに充てるために取締役に付与する金銭報酬債権の額)と付与時の株価水準をもとに算出した数としています。在任期間を通しての成果に対する報酬との考えから退職の時に権利行使できる仕組みとしています。
なお、社外取締役および監査役の報酬については、毎月固定額を支給する基本報酬のみとしています。
報酬決定プロセス
キヤノン(株)は、報酬決定プロセスの透明性・客観性、報酬体系の妥当性の確保を目的として、代表取締役CFO、独立社外取締役4名および独立社外監査役1名からなる任意の「指名・報酬委員会」を設けています。当該委員会は、基本報酬や賞与の算定基準、株式報酬型ストックオプションの付与基準を含む報酬制度の妥当性を検証した上で、取締役会に対し、当該制度は妥当である旨の答申を行っています。
個々の取締役に対する報酬の額・内容(基本報酬および賞与の額ならびに株式報酬型ストックオプションの付与数)の決定は、代表取締役CEOに委任しています。ただし、受任者は、上記に記載したところに従って所定の基準にもとづき決定するものとし、決定に際しては、事前にその案を「指名・報酬委員会」に提示して確認を受けています。
なお、取締役の基本報酬および株式報酬型ストックオプションの総額は、株主総会により承認された報酬総額(上限)の枠内となります。取締役の賞与につきましては、定時株主総会において賞与支給議案が承認されたときに、支給が確定します。
また、監査役の個別の報酬額は、株主総会により承認された報酬総額(上限)の枠内において、監査役の協議により決定します。
親子上場について
グループ経営に関する考え方および方針
当社は、これまでグループ経営の観点から子会社の上場見直しを行ってきた結果、2007年の8社から現在はキヤノンマーケティングジャパン株式会社とキヤノン電子株式会社の2社となっています。これら上場子会社を含む当社グループの各社がそれぞれキヤノンの企業理念である「共生」に根ざした企業活動を通じて社会的責任を全うし、共生の実現に向けて努力し続けることこそ、持続的成長と中長期的な企業価値の向上につながるものと、当社は考えています。
また、当社は、当社グループとしての中長期計画である「グローバル優良企業グループ構想フェーズⅥ(2021年~2025年)」を策定し、各グループ会社と共有しています。グループ全体最適の観点のもと、「フェーズⅥ」の目標を効率的かつ確実に達成できるよう、上場子会社との間で相互に経営戦略を共有しています。その上で、当社グループ各社が安定的に収益を計上し、連結業績の最大化をめざすことで、グループ全体の企業価値向上を図っています。
リスク管理の観点では、コンプライアンス・内部統制・経済安全保障などのリスクマネジメントや脱炭素・温暖化抑制対策、人権尊重の取り組みなどのサステナビリティ活動を、グループ一丸となって行うべく、上場子会社を含むグループ全体で方針・情報の共有やシステム整備を進めています。一方で、上場子会社については、当社および当該子会社の少数株主の利益の尊重の観点から、当該上場子会社が当社からの高い独立性を維持しながら機動的な経営を行う体制を継続することも、グループとしての重要な経営方針と考えており、この考えから当社は上場子会社の個別案件に関わる意思決定プロセスには関与していません。
上場子会社を有する意義
キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、当社製品の販売事業のほか、ITソリューションなど同社独自の事業を展開しています。また、キヤノン電子株式会社は当社からの受託生産のほか、同社独自の製品の販売を行い、宇宙関連の新規事業も手がけています。両子会社ともに、当社関連事業と独自事業の双方を有しており、キヤノングループの一員としての強みを生かしつつ、当社から独立した意思決定や資金調達手段などを保持することで、非キヤノンビジネスの伸張が図られます。また、上場会社としての信用力による取引先の拡大や優秀な人材の確保なども、グループ価値の最大化に資すると総合的に判断し、上場を維持しています。
上場子会社のガバナンス体制の実効性確保に関する方策
両子会社は、当社から独立して経営しています。また、当社役員による両子会社役員の兼務はありません。両子会社では、ともに、構成員の過半数を独立社外役員とする指名・報酬委員会を設置し、ガバナンスの向上を図っており、取締役などの選解任や報酬決定プロセスにおいて、当該委員会の判断を十分に尊重しています。
また、当社・両子会社間の取り引きにおいては、取り引きの適正性の確保の観点からアームズ・レングス・ルールを適用するなど、当社・両子会社双方の少数株主の利益を不当に害さぬよう努めています。キヤノンマーケティングジャパン株式会社およびキヤノン電子株式会社は、ともに、支配株主と少数株主との利益が相反するリスクについて審議・検討を行う特別委員会を置き、当該リスクの軽減に努めています。