サステナビリティに関するCEOメッセージ
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キヤノンの企業理念は「共生」です。これは文化、習慣、言語、民族などの違いを問わず、すべての人々が末永く共に生き、共に働き、幸せに暮らしていける社会をめざすというものです。キヤノンはこの理念のもと、世界各国・地域において技術や事業活動を通して社会課題の解決に積極的に取り組んできました。
特に環境への取り組みについては、ものづくり企業の責務として、1990年代よりすべての製品ライフサイクルにおいて、より多くの価値をより少ない資源で提供する「資源生産性の最大化」をキヤノングループの環境憲章として定め、豊かな生活と地球環境の両立をめざし活動してきました。資源循環型社会の実現に貢献するために、自社製品の再生やリサイクルに加え、環境配慮設計や再生材の活用、製品の長寿命化なども積極的に進めているほか、社内の合言葉として「Minimum Energy 360」を設定し、社員一人ひとりが360度全方位で事業活動のエネルギー最小化に取り組み、バリューチェーンのあらゆる場面において製品ライフサイクル全体でのCO2排出量削減にも努めています。
これに加え、気候変動や生物多様性保全などの環境課題についてはもちろんのこと、サプライチェーンを含む事業活動における人権や人的資本、情報セキュリティなどに関わる活動も社会と自社の持続的な発展を支える重要な基盤ととらえ、取り組みを強化しています。これらの活動を通じて、国連が掲げるSDGsの各目標の達成にも貢献していきたいと思います。
世界中でサステナビリティ意識が高まり、産業や社会、人々のライフスタイルが大きく変わりゆくなか、ステークホルダーのみなさまから寄せられるニーズや期待にイノベーションとテクノロジーの力で応えていくことで、キヤノングループ一体となってサステナビリティ活動を促進し、持続可能な社会の実現にも貢献していきたいと思います。今後ともご支援賜りますようお願い申し上げます。
2025年4月
キヤノン株式会社
代表取締役会長兼社長 CEO