小型・軽量と高画質を両立し、新たな映像表現の世界を切り拓く
ミラーレスカメラ
光を反射させるミラーや光学ファインダー機構を必要としないため、一眼レフカメラと比べ、より小型・軽量化できるミラーレスカメラ。レンズ、CMOSセンサー、映像エンジンなど、デジタル一眼レフカメラにおける技術革新を惜しみなく投入できるミラーレスカメラは今後さらなる進化が期待されています
目次
ミラーレスカメラのしくみ
ミラーレスカメラは、大きく4つの機構から構成されています。
- レンズ
- イメージセンサー
- 画像処理エンジン
- ファインダー/液晶モニター
被写体からの反射光が、レンズを通り、カメラ本体に入ります。
光は、イメージセンサーに届き、デジタル情報に変換されます。
デジタル情報は、画像処理エンジンにより画像データに生成されます。
画像データはファインダーや液晶モニターに表示され、撮影者は画像を確認します。
画像を確認しながら、撮影者が光の量・明るさ・アングルなどを調整し、シャッターを切ると、画像データが記録媒体に記録されます。
一眼レフカメラとの違い
一眼レフカメラとミラーレスカメラには大きく2つの違いがあります。ミラーの有無とファインダーの違いです。
ミラーの違い
ミラーレスカメラの名前の由来となっている違いです。一眼レフカメラにあるミラー(鏡、レフとも呼ばれます)が、ミラーレスカメラにはありません。
ミラーなし(ミラーレスカメラ)
図1の通り、レンズを通して本体に入ってきた光をイメージセンサーや画像処理エンジンを通して映像化。映像を見ながら電子ファインダーで確認して撮影するのがミラーレスカメラです。
ミラーあり(一眼レフカメラ)
図2の通り、レンズを通して本体には入ってきた光をミラーで反射させ、それを光学ファインダーで直接確認して撮影するのが一眼レフカメラです。
ファインダーの違い
撮影者が、撮影したいイメージを実際に確かめるために使用するファインダー。ミラーレスカメラと一眼レフカメラではファインダーに大きな違いがあります。
電子ファインダー(ミラーレスカメラ)
カメラ本体に入った光を、イメージセンサー、画像処理エンジンを通して画像データとして生成し、電子ファインダーがその画像を表示します。
電子ファインダーのメリットには、写真の色味など撮影者が設定した情報を撮影前にファインダーから確認でき、ホワイトバランスや写真の露出などを調整しやすいことなどがあります。
光学ファインダー(一眼レフカメラ)
カメラの中にある鏡(レフ)に、レンズが捉えた景色を反射させ、カメラ上部のプリズムと呼ばれる機構を通して、その像を撮影者が確認できるようにしたのが光学ファインダーです。 光学ファインダーのメリットは、生の被写体がそのままファインダーに映るため、シャッターを切るタイミングを被写体に合わせられることなどです。
キヤノンのフルサイズミラーレスカメラ技術(EOS Rシステム)
キヤノンのミラーレスカメラは、初心者から楽しめるエントリーモデルから、プロに新しい映像表現の可能性を提供する機種まで、幅広いラインアップをそろえています。 製品によって、ユーザーに求められる機能・性能も異なり、幅広くさまざまな技術が必要とされます。
「EOS Rシステム」は、ミラーレスカメラの「快速・快適・高画質」をより高度なレベルへと導くイメージングシステムです。
EOS Rシステムの特徴
大口径マウント
マウントは、レンズ交換式カメラにおいて、レンズとカメラ本体を連結する機構のことをさします。 キヤノンのEOS Rシステムで採用しているRFマウントは、EFマウントと同様※、内径54mmの大口径マウントを採用しています。F1.0を切る大口径、高画質、高倍率、小型設計など、あらゆる方向性のレンズを考慮。将来的な発展性を見据えつつ、カメラに装着した際のサイズや取り回し性、堅牢性、信頼性なども総合的に検討した上で、マウント径を決定しています。
- ※ 1987年に始めて製品導入されて以降進化し続けている、レンズ交換式オートフォーカス一眼レフカメラで採用されているマウント。
ショートバックフォーカス
レンズ交換式のカメラレンズは、複数枚のレンズを組み合わせて構成されています。 中でも、後玉と呼ばれるレンズ(レンズの内で一番カメラ本体側に近いレンズ)からセンサーまでの距離のことをバックフォーカスといいます。
EOS Rシステムでは、バックフォーカスの長さを短くとる「ショートバックフォーカス」を採用。 撮像面の近くまでレンズを配置できることにより高画質な光学設計や、広角・標準レンズでは小型化を優先した設計など、自由度の高いレンズ光学設計が可能になります。
マウント通信システム
マウントはただ連結するだけの機構ではありません。カメラとレンズそれぞれの様々な情報を伝達する役割も果たしています。
キヤノンの「EOS Rシステム」は、レンズごとに異なる光学情報と光学補正データを、カメラ側ではなくレンズ側に持たせた「新マウント通信システム」により、レンズとカメラ本体間の膨大な情報伝達を瞬時に実現し、ほぼリアルタイムの高速通信と通信コマンドが可能となり、手ブレ補正の向上や撮影距離情報のリアルタイム表示など操作性の向上につながりました。
イメージセンサー技術
ミラーレス・一眼レフ問わず、カメラの性能を語る上で欠かせないのが、イメージセンサーの性能です。そのイメージセンサーに求められる重要な要素は、高解像度および高感度であることです。高解像度であれば、被写体のディテールまで描写することができ、高感度であれば、暗がりなどでもノイズを少ない写真を撮ることができます。
キヤノンは独自技術を活かし、センサーを自社開発。
高い解像力と優れた高感度特性などに特長があり、2020年7月発売の「EOS R5」に搭載された「新開発CMOSセンサー」では、フルサイズ約4500万画素という高解像度と常用最高ISO51200(拡張ISO:102400 相当)という高感度性能を実現しています。
映像エンジン技術
映像エンジンは、カメラ画像生成を担う画像処理プロセッサーで、カメラの頭脳とも呼ばれる半導体チップです。
キヤノンの映像エンジン「DIGIC」は2002年の開発スタートから、現在最新の「DIGIC X」に至るまで、ブレークスルーを繰り返し、性能向上が図られてきました。
その機能は、
・センサーから入ってくるデータを取り込む「撮像」
・撮像したものを高画質な画像として記録する「記録」
の大きく2つに大別されます。
その一例として、「EOS R5」に搭載された「DIGIC X」では、高速に信号処理を行うことで、 「EOS R5」の特長の1つである、約4500 万画素と最高約20 コマ/秒の高速連続撮影(電子シャッター時)の両立を可能にしています。
キヤノンのミラーレスカメラの特徴である「快速・快適・高画質」の実現には、レンズ・センサー・エンジンの技術が三位一体となって向上することが不可欠です。キーとなるこれらの技術を自社で開発していることが、キヤノンにとって、EOS Rシステムにとって、大きな強みとなっているのです。この3つのうち、どれが欠けても、突出しても十分ではありません。キヤノンはそれぞれの技術を確実に進化させることで、さらなる撮影領域の拡大をめざしていきます。