開く

社会貢献社会貢献活動

事業で培った技術や知識を生かして、地域社会の持続的な発展に貢献します。

青少年の創造性と表現力を育む「Young People Programme」

キヤノンヨーロッパでは、SDGsに関連するテーマを題材とした写真・映像撮影を通じて、SDGsの重要性を学ぶとともに青少年の表現力を磨くワークショップ「Young People Programme(以下、YPP)」を展開しています。2019年は、イギリス、ベルギー、南アフリカ、ドイツ、レバノンなど14カ国でプログラムを実施。2015年にプログラムを開始して以来、4,250人以上の若者を支援してきました。参加者の作品は、フランスの国際報道写真祭「Visa pour l’Image」や、ドイツで開催された国連主催の「Global Festival of Action」で展示されました。

YPPの参加者の一人である南アフリカのネビル・ンゴマネ氏はCIWEM主催の環境写真コンテストで「Young Environmental Photographer of the Year」を獲得。多くのメディアで取り上げられました。

  • CIWEM:The Chartered Institution of Water and Environmental Management(英国王室公認水と環境管理協会)の略。

受賞作品を持つネビル・ンゴマネ氏 ©Wild Shot Outreach

アフリカ地域における技術力向上と雇用創出をめざす「Miraishaプログラム」

キヤノンヨーロッパは、アフリカ地域にて、2014年12月から写真・映像撮影および印刷産業における地元の若者の技術力向上と雇用拡大をめざす「Miraishaプログラム」を進めています。「Miraisha」とは、日本語の「未来」とスワヒリ語の「マイシャ(生活)」を組み合わせた造語です。ケニア、ガーナ、ナイジェリア、エチオピア、ウガンダ、カメルーン、コートジボワールなどアフリカ地域において、地元政府機関や教育団体、イベント主催者、キヤノンアンバサダー(プロ写真家)などとともに、これまで5,800人を超える参加者に対し、主に写真・映像撮影や印刷分野におけるワークショップを実施しました。また、地元の写真家や映像制作者をキヤノン認定のMiraishaトレーナーとして育成するため、指導者養成プログラムも実施しています。2019年は17人がMiraishaトレーナーに認定されました。

インドにおける多角的な支援「4E’sプロジェクト」

キヤノンインディアは、現地のNGO「Humana People to People India」と協働し、オフィス近隣の貧しい村を対象に「アイケア(Eye Care)」「教育(Education)」「環境(Environment)」「自立支援(Empowerment)」の側面から、さまざまな支援を行う「4E’sプロジェクト」を実施しています。

眼科機器を製造する企業の使命として、特に重視している「アイケア」では、視覚障がい者を救済するための眼科医療の充実に努めています。インドの視覚障がいの多数を占める白内障は、その8割が予防や治療が可能と言われています。そこで、対象となる村に「ビジョンセンター」を開設し、キヤノン製の機器を使用した治療や検診を提供。2019年は2,978人が訪れ、うち374人に無償で眼鏡が提供されたほか、165人がさらなる診療のため病院で受診し、その結果20人が白内障の手術を受けました。

また、「教育」と「自立支援」の分野では、WFP国連世界食糧計画の講義を通して社員が学んだ健康・衛生に関する知識を、冊子とロールプレイングで子どもたちに伝える活動を行いました。

これらの活動は、社会貢献のさまざまな分野で優れた業績を残した個人や組織を称える「Mahatma Award」で、CSR活動部門の優秀賞を受賞しました。

ビジョンセンターでの検診

アジアの教育支援

キヤノンでは、アジア各地で次世代を担う子どもたちの教育支援を行っています。

ベトナムでは、インフラが整わない貧困地域の学校を対象に、教室の建築、机や椅子、本などの備品を寄贈しています。支援先の学校を定期的に訪問し、トイレや手洗い場などの施設の修復や学用品の寄贈などを継続的に実施しているほか、地元の大学と提携し技術コンテストを開催するなど、ベトナムの技術基盤の向上にも貢献しています。

また、タイでは、写真撮影を通じた小学校でのボランティア活動を継続して実施しています。2019年も70人以上の社員が小学校に出向き、写真・印刷教室や写真付き学生証、職員証の作成のほか、栄養学やリサイクルのレクチャーなど、さまざまな活動を行いました。

このほかの地域でもマッチングギフト制度を通じた寄付活動を行っています。キヤノン(株)では、日本全国のキヤノンの従業員から、不要になった図書やCD、DVDなどを集めて行う社内バザー「チャリティブックフェア」を、1997年より開催しています。収益金は、マッチングギフト制度により会社から同額の寄付金を上乗せした上で、アジア地域の教育・医療を支援する団体に寄付しています。2019年収集分として約130万円をNPO・NGO4団体に寄付しました。

復興支援活動

福島キヤノンでは、東日本大震災の被害を受けた南相馬市(福島県)の鹿島地区海岸防災林の再生に向けて、福島県と3年間の協定を結んでいます。2019年も福島キヤノンの社員とその家族約70人が、1,000本のクロマツの苗の植樹と区画内の除草作業を行いました。この活動を通じて、未曾有の大津波が押し寄せたことを次世代に語り継ぎながら、復興のシンボルとして防災林を大切に保管していくことをめざしています。

  • 2018年9月28日~2021年3月31日まで

次世代育成プログラム「光と色のじっけん室」

キヤノン(株)は公益財団法人日本科学技術振興財団と連携し、子ども向けの実験プログラム「光と色のじっけん室」を開催しています。この活動は子どもたちが楽しみながら学ぶ場を提供し、科学や技術へ関心をもつきっかけをつくることを目的としたもので、キヤノン製品に搭載している「光」や「色」の技術について、さまざまな実験を通してショー形式で分かりやすく説明します。2019年はのべ7,688人が来場しました。

日本の文化を未来に継承する「綴プロジェクト」

キヤノン(株)は2007年から特定非営利活動法人京都文化協会とともに文化財未来継承プロジェクト、通称「綴プロジェクト」を実施しています。

この取り組みは、屏風や襖絵などをデジタルカメラで撮影し、独自のシステムを用いて高精度なカラーマッチングを行った上で、大判インクジェットプリンターで出力。金箔や表装などの京都伝統工芸の技を加えて、オリジナルに限りなく近い高精細複製品を完成させ、かつての所蔵者やゆかりのある寺社、博物館、地方自治体などに寄贈するものです。日本の貴重な文化財の保存と、高精細複製品の活用を両立することで、日本文化の継承と発信に貢献しています。

2019年は、米国にあるフリーア美術館が所蔵し、門外不出とされる葛飾北斎の肉筆画13点の高精細複製品を、北斎ゆかりの地である墨田区(東京都)に寄贈し、里帰りを実現。すみだ北斎美術館にて「綴プロジェクト 高精細複製画で綴る スミソニアン協会フリーア美術館の北斎展」が開催されました。

また、国立文化財機構文化財活用センターとともに発足させた高精細複製品の制作と活用に関する共同研究プロジェクトを通じて、東京国立博物館での展示や教育プログラムの実施など、より多くの人に文化財に親しむ機会と、より深い文化体験を提供しています。これらの取り組みが評価され、「メセナアワード2019」において特別賞「文化庁長官賞」を受賞しました。

  • メセナアワード:企業による芸術文化支援(メセナ)活動の活性化を目的に、公益財団法人企業メセナ協議会により1991年に創設され、毎年優れたメセナ活動を表彰しています。

葛飾北斎 筆「玉川六景図」の高精細複製品(すみだ北斎美術館)

  • 綴プロジェクト(文化財未来継承プロジェクト)は東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会より「東京2020公認プログラム(文化オリンピアード)」の認証を受けています。

「キヤノン財団」を通じた人類の持続的発展に資する研究助成活動

キヤノン財団は、科学技術の発展に貢献していくことを目的として2008年に設立され、キヤノンの事業活動とは関係なく、幅広く科学技術研究を助成しています。

同財団は、これまで10期11年間で162件、29億円の研究助成を行ってきました。1件平均がおよそ1,800万円と比較的高額な研究費を萌芽期の研究や、まだ実績の多くない若手研究者に対して助成する特徴的な研究助成財団として、日本全国の大学や研究機関に認知されています。

2019年の募集からは、社会の新しい価値を作り出すことをめざし、先端の科学技術に挑戦する研究を支援する、というコンセプトのもと、「善き未来をひらく科学技術」「新産業を生む科学技術」という2つのプログラムに一新し、新たな10年への第一歩を踏み出しました。

第10回研究助成金贈呈式で贈呈を受けた研究者たち

人類社会が直面する課題克服への貢献をめざす「キヤノングローバル戦略研究所」

キヤノングローバル戦略研究所(CIGS)は、キヤノン(株)の創立70周年を記念して、2008年に一般財団法人として設立された非営利の民間シンクタンクです。

この研究所は、グローバリゼーションの時代にあって、日本経済を積極的に世界経済の中に位置づけ、世界において日本がどうあるべきかという視点から、現状を分析し、戦略的な提言を発信することを目的とし、産学官各界からの多様な研究者によってグローバルな活動と知識の交流を図っています。「マクロ経済」「資源・エネルギー・環境」「外交・安全保障」を研究領域の3つの柱とし、科学的に価値のある調査・研究を行い、その結果に基づいた情報発信や政策提言を行っています。また、一般公開の講演会なども開催し、社会に向けた幅広い情報発信も行っています。

キヤノングローバル戦略研究所が主催した「CIGS 宮家邦彦 研究主幹 講演会」

2019年に開催した一般公開イベント

イベント名称 テーマ
CIGS 櫛田健児セミナー AI革命の本質はAI以外のところにもある:技術革新の歴史とシリコンバレーから見た「付加価値」の本質
CIGS 山下一仁 研究主幹 講演会 世界を揺るがす通商問題
CIGS 宮家邦彦 研究主幹 講演会 2020年、日本外交・安全保障政策への提言
CIGS 国際シンポジウム Geoengineering and CCUS: Their Role in Managing Climate Change Risks
CIGS 医療介護福祉改革シンポジウム 世界の新潮流 全体最適を目指すPopulation HealthとNew Technology
CIGS 特別シンポジウム 人工知能・ビッグデータと公共政策の未来