技術系
Canon Business Machines (Philippines), Inc.(フィリピン)
森田 薫モリタ カオル
2005年入社
赴任は立候補でした。ともに製品を立ち上げた拠点メンバーが成長していくのに対し「私もこの成長プロセスに直接関わりたい」と思うようになっていたからです。フィリピンに新工場設立、は私にとってベストタイミングでした。
赴任前はレーザープリンターの量産技術に関わる部署に所属しており、部門のミッションは一言でいうと「ベストな量産を実現させること」です。設計フェーズでは、量産性(安定品質・高生産性・低コストなど)が高い製品の作り込みを行い、その製品を海外生産拠点での量産として立ち上げるという業務に携わっていました。また、製品立ち上げの際に、実際に量産を担当する海外拠点メンバーの育成を行うことも、ベストな量産のために重要でした。
現在も日々悩んでいますが、ぶち当たった一番の壁は、「どのように課員を育てていくか」ですね。赴任の際には、「新工場でゼロスタートのメンバーを自ら判断・行動できる集団に作りあげる」ことを目標にしていましたが、いざ仕事を始めると、キヤノンで業務経験のない若いメンバーを育成することはそんなに簡単ではありませんでした。能力的に優秀なメンバーがそろっており、スキル・知識の習得は順調で「このメンバーで結果が出なかったら責任重大だな」というプレッシャーを感じることもある一方、業務経験の少なさや国民性などのせいか、彼らと私で状況認識やアウトプットイメージのギャップが大きい点が、悩みの種です。日本人の感覚や常識は通用しないので、ゴールイメージ・各ミッションの目的や意義の説明などを通し、彼らが納得・理解して業務を遂行し、自然に私と近い感覚・価値観を持つよう、常に意識しています。
これが正解、という育成方法が分からず日々手探りなので、成長が見られない(結果が出ない)ときは非常に悩みます。しかしそれだけに、彼らの成長を実感できたときの充実感・達成感は本当に格別です。
海外での仕事の面白さ・やりがいは、「組織や会社の成長プロセスに中核メンバーとして関われる点」「仕事の自由度が高く、結果がダイレクトに見える点」です。
日本での担当者としての業務と比べ、「部下・組織の成長を担う」「チームの方針・計画を自分が作り実行していく」というステップを踏み、さらにものづくりの最前線で挑戦することができます。日々の量産の改善、部下の成長など、結果がすぐに目に見えるという点もやりがいにつながっていますね。
仕事での目標は、帰任までの期間で課の土台を作ること。単純に知識・経験・スキルをUPさせるだけではなく、「これがこの会社の製品技術の仕事だ!」という共通認識(スピリット)を課に残したいと考えています。私が帰任時の挨拶をするときが来たら、泣いてくれるメンバーが出るような結束感を出したいですね。(笑)
プライベートでは、赴任してから始めたゴルフでスコア90をきること。130台からスタートして現在は100程度なので、今のところ順調(?)です。
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