発明の本質を
正しく切り出し、
特許を成立させる。
それがこの仕事の醍醐味
知的財産法務本部
長谷川 爽
知的財産法務本部
長谷川 爽
学生生活は野球漬けの毎日でした。好きな野球を小・中・高・大学と続け、どうやったら野球がうまくなるのだろう、どうやったらチームは勝てるのだろうか、と毎日考え続けて、努力をしていた日々でした。
社会人となった今でも、何を学べばスキルアップできるか、何をしたら会社に貢献できるか考えながら仕事をするようにしています。自分と組織を成長させるために何をすべきか考え行動する癖は、野球好きから転じたものなのかもしれません。
キヤノン社員への憧れから入社を決めました。キヤノンの特許技術職のインターンシップに参加した際に、特許に対するこだわりの高さに衝撃を受けるとともに、自分が成長できる環境であると感じました。私を指導してくれた社員は、論理的説明をすることへのこだわりと能力が非常に高い方でした。私も大学院で論理的な説明を心がけていましたが、その社員と比較して自分の足りなさを実感しました。キヤノンに入社し、論理的思考を高いレベルで磨きたいと強く思ったことを記憶しています。
私は知的財産法務本部に所属しており、発明を特許として取得することを主な仕事内容としています。製品には多くの技術が詰まっています。エンジニアが苦労して開発した独自技術を守るために特許を取得します。私のミッションは、自社の事業に関する技術、特に価値の高い技術を作り上げている発明を特許として取得することによって、他社が事業に参入しづらくなる参入障壁を構築することだと思っています。
特許技術者の仕事といえば、エンジニアが提案してきた発明を特許庁に申請して特許にするまでをイメージされる場合が多いかもしれません。しかし、キヤノンでは、「発明をどう切り取るか」のスキルが特に求められます。1つの発明でも、発明の切り出し方は様々です。発明の本質でないところを切り出してしまうと、本来守るべきものが守れず、参入障壁を築くことができません。発明の本質を適切に切り出すために「従来技術と比べてなにが進歩しているのだろう」、「そもそも従来技術はなぜこのような構成だったのだろう」、など1つの発明を多くの視点から根気強く見つめる必要があります。
発明の本質を正しく切り出し、特許を取得できたときにやりがいを感じます。特許は、なぜそれが特許として認められるべきかを論理的に説明する必要があります。そのため、特許が認められると、自分の考えたロジックが認められたと感じられて嬉しくなります。また、開発部門と協力しながら特許を取得することにもやりがいを感じます。発明に関する技術を発明者に何度も聞きに行くのですが、どんなに忙しい時でも丁寧に説明してくれます。その分、特許にすることで発明者にお返ししたいという一心で業務を進めます。無事、特許を取得できた際に、発明者から感謝されると非常に嬉しいですね。知的財産法務本部というと黙々と仕事をする印象を持つかもしれませんが、キヤノンでは人と人とのつながりを大事にします。やりがいや達成感を人と分かち合う風土があります。
訴訟に関する業務に挑戦したいです。特許取得までの過程では審査官とのやり取りがメインですが、訴訟では審査官ではなく、競合他社やパテントトロールを相手にしなければならず、相手は何としてでもこちらの主張をはねのけようとしてきます。さらに、訴訟を優位に進めるためには裁判官や陪審員も納得するようなロジックを組んで挑まなければなりません。会社全体を巻き込むような大きな仕事を任せられるように、日々勉強しています。
特許は会社経営に大いに役立つ武器の1つです。優れた製品を世に出すことや、他社との交渉を有利にすることができ、会社の事業に大きく貢献できると考えています。そのような特許を使いこなすために、今後は特許の活用方法である訴訟やライセンス交渉を学びたいと思っています。組織としてのあるべき姿から、自分の役割を明確にして仕事を取りに行く姿勢を大事にしています。
家族と過ごす時間も大事にしています。休みの日は朝からお弁当を作って、大きい遊具のある公園で子どもと一日中体を使って遊んでいます。子どもと遊ぶと疲れも吹き飛びます。子どもが生まれたときには育休を取得して家事育児に専念しました。子どもは成長が早いので少しでも多くの時間を子どもと過ごせるようなワークライフバランスにしています。キヤノンでは男性でも育休取得を推奨していたり、出社と在宅勤務をフレキシブルに変えられたりするので、仕事しながら育児しやすい会社だなと思います。
キヤノンの知的財産法務本部は歴史が長く、組織としての知見が多く積みあがっています。この蓄積された知見を先輩から受け継いで、権利取得に必要なスキルや活用スキルを身に付けることができると私は思います。一方で、若手であってもやりたいことを声に出すと背中を押してくれる環境でもあります。私もやりたいことを何度も提案してきましたが、一度として「ダメ」と言われたことがありません。むしろその挑戦を成功させるために相談に乗ってくれる先輩・上司がたくさんいるので前向きに仕事ができる環境が整っています。そんな知的財産の知見が積みあがっていて、挑戦を後押ししてくれるような会社で、ともにトップレベルの知的財産法務本部員を目指しましょう!
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