キヤノンの仕事と人

化学系 材料技術

周辺機器事業本部

佐久間 和子サクマ カズコ

2013年入社

現在の業務について

レーザープリンターに搭載される有機感光体(OPC)ドラムの製品開発に携わっています。OPCドラムは、画像形成を担う重要な機能部材で、その特性は印刷画像に反映されます。私の部門では、画像形成において有効な特性を発現させるための材料設計を主に行っています。製品としての仕様を設計していく過程では、トナーや他の機能部材の開発部門、カートリッジやプリンター本体の設計部門の方などと仕事をするため、広い分野の方とかかわることができます。また、OPCドラムの量産化の過程では、生産部門と連携しながら、実際に工場まで出張して検討や試作を行うこともあります。

キヤノンへの入社を決めた理由

就職活動で、さまざまな会社で働く社会人の先輩の話を聞き、最終製品を持つメーカーの開発職に就きたいと考えていました。自分の開発した製品が市場に出て、誰かの手にわたり、それが利益につながる感覚が面白そうだと感じたためです。したがって、カメラやプリンターなどの製品群が世界のさまざまな地域で高いシェアを持ち、財務体質も強固で堅実に利益を出し続けているキヤノンを希望しました。加えて、プライベートの時間も持ちたかったので、社員のワークライフバランスを大切にするキヤノンはピッタリの会社でした。キヤノンでは、年末年始・お盆休み以外に連続5日間の休暇が取得できます。新入社員の私も、昨年は友人と北欧旅行に行きました。

これから挑戦したいことや夢

ここ数年はまず、仕事で一人前になることです。長期的には自分の専門分野を持ち、その道のエキスパートになること、そして、専門の異なる技術者たちとの交流を通じ、今のキヤノンにない新たな技術や製品を生み出すことが夢です。実際の製品開発の仕事は、ときに役割や仕事内容も流動的ですし、製品日程の締め切りという時間の制約から、担当業務で精一杯になってしまうことも多いです。そこでなかなか自分の専門分野を持ちにくいということもありますが、自分なりに「こういうことをやってみたい、勉強してみたい」という声に上司や先輩たちはとても協力的で、勉強する時間や挑戦する機会を尊重してくれます。

学生時代に学んだことで、現在の仕事に生かせていること

仕事を通し、特に意識すべきだと感じることの一つが、失敗した結果も考察してきちんと整理しておくことです。製品開発では、失敗したデータも重要な技術情報なので、日々の実験報告や、チーム内の報告においては正確に報告する必要があります。うまくいかなかった結果は、製品のリスクという形で蓄積されるだけでなく、今後の開発の指針とすることができるためです。学生時代は、論文執筆のためにうまくいった結果を重視しがちだったので、失敗に対しても考察する習慣を持っておいてもよかったかもしれません。

一日のスケジュール

※ 個人情報保護の観点から、仮名を使用している社員もいます。
※ 取材時の所属のため、異動している社員もいます。