キヤノンの仕事と人

電気・電子系 メカトロ・制御技術

生産技術本部

鈴木 秀明スズキ ヒデアキ

2008年入社

「動くモノ」をつくりたい

私は学生時代からメカトロニクスの分野に興味を持っており、ロボットコンテストなどの活動をしていました。その経験を通じてものづくりの楽しさを知り、就職を考える時期においては目に見えて「動くモノ」を作る仕事に就きたいと考えるようになりました。キヤノンを選んだ動機は、キヤノンであればどこに配属になっても「動くモノ」づくりの仕事に携われると考えたからです。キヤノンでは、デジタルカメラ、プリンター、複写機、露光装置などの主力製品があり、生産においては生産ラインの自動化に取り組んでいるため、社内のあらゆるところでメカトロニクスがフル活用されています。入社後、実際に自動化生産ラインの開発業務に取り組んでみて、自分が作ったモノが思いどおりに動いたときの喜びは仕事の大きな魅力だと改めて感じています。

ロボットビジョンの画像処理プログラムの開発

キヤノンでは次世代の生産技術として、ロボットを用いた自動化生産ラインの開発に取り組んでいます。私はその中でも、入社以来、ロボットビジョンの画像処理プログラム開発を担当しています。ロボットビジョンとは、カメラを用いて部品を撮影し、取得した画像を処理し、部品の検査や位置の計測を行う技術です。カメラや照明の配置から画像処理のアルゴリズムまでをトータルで考え、「生産ラインとして最適な形は何か?」を日々検討しています。現在取り組んでいるロボットビジョンの業務では、幾何的な配置を考慮したプログラムを書く必要があります。また生産ラインを考える上で図面を読み理解する能力も求められます。開発を行う上ではメカ・電気・ソフトなどの要素を総合的に判断する必要があるため、学生時代の専門分野にこだわらず、幅広い知識を身につけたいと感じています。業務では、画像処理プログラムの作成と並列し、生産ラインの配置の打合せや、作成したプログラムの評価実験、そのための実験装置の手配なども行う必要があり忙しい毎日ですが、次世代の技術の進化に貢献できる、非常にやりがいのある仕事です。

理屈が通っていれば、立場の上下は関係ない

キヤノンで実際に働いてみて感じたことは、若い人にも非常に「任される」風土があるということです。私の場合は、入社後の研修や配属先でのレクチャー(OJT)を経て、2年目にはいくつかの工程の画像処理プログラムを任されるようになりました。会社での仕事は大学での研究活動と比べ、目標達成や日程に対して非常にシビアです。責任の大きさにときには重圧を感じることもありますが、上司や先輩に相談しながら開発を行い、達成したときの喜びはその分大きく感じられます。私の職場では、立場の上下に関係なく、理屈が通っていればどんどん意見が取り入れられる雰囲気があるので、自分の意見を装置に反映できることもやりがいを感じられるポイントです。また将来的には、専門分野の深い知識と、プロジェクトを進めるためのマネジメント能力を併せもつ「頼られる技術者」となり、キヤノンの生産技術の向上に貢献することが私の夢です。

※ 個人情報保護の観点から、仮名を使用している社員もいます。
※ 取材時の所属のため、異動している社員もいます。