研究開発に力を入れる
恵まれた環境
自分の技術力を高め
しっかり製品に反映させたい

大判インクジェットプリンターの開発設計

デジタルプリンティング事業本部

寺地 智哉

プロフィール

高等専門学校に進み、卒業後大学3年に編入。大学院まで電気設計を学ぶ。専門の勉強に没頭しながらも高専時代はテニス、大学、大学院ではフットサル、バイクのツーリング、冬にはスノーボードを楽しむ。
就職にあたりキヤノンの複写機の技術に惹かれていたが、大型インクジェットプリンターという見たこともない大きな出力物と高画質を実現する技術を知り大きな魅了を感じる。入社時には、大判インクジェットプリンターの開発を希望し仕事をスタート。2011年以降に発売された大型インクジェットプリンターのほとんどの開発設計に携わる。

キヤノンを選んだ理由

子どもの頃からいずれはメーカーでものづくりに関わりたいと思っていました。そのために高等専門学校へ行き、大学、大学院で勉強をしてきました。日本を代表する製品を調べる中で、日本の複写機の製品としての強さを知り、その分野で高い技術を持っているキヤノンを希望。特許の出願数も多く、カメラを始めとした製品の海外シェアの高さ、会社の安定した成長にも惹かれました。このようなところで自分自身の技術力をあげ、成長したいと考えキヤノンを選びました。技術者として恵まれた環境にいると思います。

わたしの仕事

高機能を極めながらプリンターを小型化
プリンターの電気的品質を確保するのが使命です

大判インクジェットプリンターは主にB to Bの製品で、大きな機械が置けるところで購入されますが、それでもより小さい機械で、それまでと同じ大きなプリントができたり、同じスペースを必要とする機械からより大きな用紙にプリントできたらそれに越したことはありません。
しかし、複雑な技術を実現する電子・電気回路は大きくなり、製品も大きくなります。それをいかに小さくし、高品位の画像を出力するために電気的品質を確保するための開発が私の仕事の一つです。
回路を搭載する基板を小さく設計すると、部品や信号線も密集します。密集しても正しく基板が動作するかを確認するため、試作基板の波形評価を行います。また余計な電波で他の機器の動作に支障を出さないためのノイズ測定などを行います。
他に、製品機能がほかの部署などでもわかりやすいように仕様書を作成したり、特許を書く業務なども行っています。

キヤノンで働く魅力

恵まれた施設で最先端の技術を極める
技術者にとって何よりな環境です

ずっと“メーカーでものづくり”と思ってきたので、この環境は私にとって本当にいいところです。しかも業界トップクラスの技術に関する開発設計を十分な施設で十分な資材を使ってできるのですから。このキヤノンのスケールメリットは大きいです。
そして、やはり、自分が携わったものが製品として形になった時はうれしいですね。
また、技術者として尊敬できる先輩方が大勢いるもの魅力です。自分も、プリントヘッド周りの本体設計、ノイズに関して「このことなら、寺地に聞けば」と言ってもらえるようなプロフェッショナルを目指したいと思っています。
それから、今、テニスができているように、ワークライフバランスを自分で考えることができる点も気に入っています。仕事も含め自分の人生においてやりたいことを実現できる会社だと思います。

わたしのチャレンジ

難しかった製品の小型化を実現
これからは一技術者ではなく
プロジェクトを引っ張るリーダーを目指したい

最近、大型インクジェットプリンターが一新されたのですが、その際、プリント速度を高速に保ったまま本体の小型化を実現するというのは非常に難しい課題でした。
10年間同じだった従来のシステムの改良では、スペースや品質に問題があったのです。小さくするのは電気的には非常に困難で、シミュレーションでできても、実際のサイズにするとうまく動かなかったりと苦労しました。
そこで、本体全体のシステム構成を見直し、再設計を行いました。ようやく小型化が成功し、製品として世に出た時は感慨深いものがありました。
しかし大型インクジェットプリンターにはまだまだ改良の余地もあるので、今後はプリントヘッドに供給する電源の供給源である電源システムを再設計し、高品位、早い、安定した画像出力を実現できるようなシステムを構築したいと考えています。
このように技術者としてしっかりと実績を重ねたいと思っていますが、最近は後輩も増えてきたので、自分自身の技術を次の若い人にも伝えていき、組織としての技術力を底上げするような取り組みも行っていきたいと考えています。マネジメント力をつけ、チームのリーダーとしてプロジェクトをまとめていくような仕事にもチャレンジしていきたいと思っています。