キヤノンの仕事と人

機械系 製品開発・製品設計

デジタルプリンティング事業本部

吉田 敬亮ヨシダ ケイスケ

2008年入社

複合機における定着器のメカ開発

私の担当業務は、キヤノンの複合機「imageRUNNER ADVANCE」シリーズの新製品における定着器のメカ開発です。定着器とは、トナーをのせた紙を加熱・加圧することにより、トナーを溶かして紙に定着させるモジュールです。メカ設計の主な業務内容は、製品の設計と検討です。まずは、担当チームのメンバーで意見を出し合い、モジュールの構成を決定し、3D-CADを使用してモデルを作成します。その後、モデルを図面に落とし込みます。図面は、製品に関わる人全員が共有するもので、メカ設計者として最も重要なアウトプットです。そして、完成した図面を基に部品を試作し、組み付けて動かします。その動きをよく観察してさまざまな測定を行い、モデル・図面にフィードバックして改良を繰り返し、最終的に製品となっていきます。また、将来の複合機について構想する時間も設けられており、これも大切な業務の一つです。将来的にどのような技術が求められるかという観点で意見を出し合い、実際に設計の検討を行います。このように何もない状態から、自分たちで考えて製品をつくり出し、その製品が世界中のお客さまに使用してもらえることに、非常にやりがいを感じています。

キヤノンの製品と社員に惹かれて

私は、もともとキヤノンの製品が好きで、カメラやプリンターを愛用していましたので、「ものをつくる仕事がしたい」と思ったとき、せっかくなら自分が好きな製品をつくっている会社で働きたい、その製品開発に自分も携わりたいと思いました。また、説明会や先輩社員の話を聞き、新しいことに挑戦していく社風があることや、自分の知らなかった幅広い製品群があることを知り、さらに魅力を感じました。複合機については、正直なところ、パンフレットや説明会で初めてそのような事業があることを知ったぐらいなのですが、実際に開発に携わってみると、印刷業界のようなプロフェッショナル向けの大型機から家電量販店に陳列されているような小型機まで、その製品群は非常に幅広いことがわかります。また、電子写真の機構は、非常に技術分野が広く、また奥が深く、製品開発者としてやりがいがあります。

自分が設計した部品を手にしたときは、本当に感動した

機構設計という仕事は、自分が考えたものが現物となり、それが実際に想定どおりの動きをしたときに、これ以上ない喜びを感じられます。私も、初めて自分が設計した部品を手にしたときは、本当に感動しました。逆に、何らかの不具合が発生したときに、その現象の根本原因がなかなかつかめず苦しい思いをすることもあります。ただし、チームのみんなで協力して検討し、意見を出し合い、それを解決できたときに、その苦しみは大きな喜びに変わります。私は、仕事を進める上で、まずは自分で考え、相談するときも自分なりの意見や考えをもって相談することを心がけています。先輩・上司も自分の意見を押しつけることはなく、後輩・部下の意見をきちんと聞いてくれますので、自分の考えをしっかりもって、議論をすることが重要です。こうして自分を成長させ、将来は、「キヤノンの技術」として長く使用され続け、他社からも真似したいと思われるような機械、機構を設計したいと思っています。

「自分たちで育て上げた製品が、世界で愛用される」というワクワクを求めて

キヤノンの開発現場には、一人ひとりに任せてくれる風土がありますが、その分、責任も重く、当然ながら、困ることや悩むこともあります。しかしそうしたときは、多くの製品を開発してきた熱意のある先輩たちが親身になって相談に乗ってくれます。そして、いざというときは、チームの全員が一丸となって協力し、大きなパワーを発揮します。「自分たちで育て上げた製品が、世界で愛用される」というワクワクを体験できる場が、キヤノンにはあると思います。「世の中にない製品をつくりたい」という熱意をもった方、ぜひキヤノンで一緒に、世界No.1の製品をつくりましょう。

※ 個人情報保護の観点から、仮名を使用している社員もいます。
※ 取材時の所属のため、異動している社員もいます。