キヤノンは、新人写真家の発掘・育成・支援を目的とした写真コンテスト「写真新世紀」の2013年度(第36回公募)の受賞作品展「写真新世紀 仙台展 2014」、および歴代受賞者3名による復興支援特別展を、2014年5月23日から6月4日まで、仙台市のせんだいメディアテークで開催します。
2013年度(第36回公募)グランプリ受賞作品
鈴木 育郎『鳶・CONSTREQUIEM』
復興支援特別展
大森 克己『すべては初めて起こる』
「写真新世紀 仙台展 2014」は、「写真新世紀 東京展 2013」(開催期間:2013年10月26日~11月17日)を再構成した写真展です。「写真新世紀」の2013年度の受賞者のうち、グランプリ受賞者の鈴木育郎氏や、宮城県出身で歴代最年少となる17歳で受賞した安藤すみれ氏、福島県出身の水野真氏などの優秀賞受賞者4名のほか、佳作受賞者19名の作品を展示します。また、2012年度のグランプリ受賞者である原田要介氏の新作個展『見るになる』を同時開催します※。
「写真新世紀」の歴代受賞者で、震災後の日本を見つめながら写真表現に取り組んできた写真家3名による復興支援特別展「写真で何ができるだろう?写真でしかできないことは何だろう?-2011年3月11日以降-」を同時開催します。これにより、東日本大震災の被災地域へエールを送るとともに、写真文化の発展に貢献したいと考えています。特別展では、「写真新世紀」の1994年度の優秀賞受賞者で現審査員の大森克己氏、1994年度のグランプリ受賞者の熊谷聖司氏、そして写真家でありテレビディレクターでもある菱田雄介氏の作品を展示します。
出展者計9名によるアーティスト・トークを2回にわたって実施します。1回目は5月23日に大森克己氏と熊谷聖司氏が、2011年3月11日以降に写真を通じて感じたことや思いを語ります。また、写真家として20年目を迎えた両氏が、これまでの活動を振り返りながら近況を紹介します。2回目は5月24日に、「写真新世紀」の2013年度のグランプリ受賞者の鈴木育郎氏と優秀賞受賞者4名(安藤すみれ氏、海老原祥子氏、水野真氏、藪口雄也氏)、原田要介氏、菱田雄介氏の計7名が、作品プレゼンテーションなどを行うほか、来場者との交流の場を設けます。
安藤 すみれ
「ESCAPE」
(椹木 野衣:選)
海老原 祥子
「記念写真」
(清水 穣:選)
水野 真
「よそからきた」
(佐内 正史:選)
藪口 雄也
「コンテナの中の瞳」
(ヒロミックス:選)
原田 要介
「見るになる」
制作意図:
写真行為のすべては見るへ繋がっていくが、実際に見ているときは見るということは意識していない。視覚が対象の向こう側へ抜けると同時に、身体を通過して頭の後ろでじぶじぶと融解していく。世界は揮発性を帯びる。私が見ているという状態を放棄して、私は見るという行為にのみ込まれる。
「写真で何ができるだろう?写真でしかできないことは何だろう?―2011年3月11日以降―」
大森 克己
『すべては初めて起こる』
熊谷 聖司
『spring, 2011』
菱田 雄介
『2011年41月。』
1回目 | 2回目 | |
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日 時 | 2014年5月23日(金)18:30~20:00 | 2014年5月24日(土)15:00~17:00 |
会 場 | せんだいメディアテーク 5階スタジオシアタ- |
せんだいメディアテーク 6階ギャラリーa(展示会場内) |
出演予定者 | 大森 克己(1994年優秀賞受賞) 熊谷 聖司 (1994年グランプリ受賞) |
鈴木 育郎(2013年グランプリ受賞) 安藤 すみれ(2013年優秀賞受賞) 海老原 祥子(2013年優秀賞受賞) 水野 真(2013年優秀賞受賞) 藪口 雄也(2013年優秀賞受賞) 原田 要介(2012年グランプリ受賞) 菱田 雄介(2008年佳作受賞、2010年佳作受賞) |
参加費 | 無料 | |
参加人数 | 制限なし |
「写真新世紀」は、写真表現の可能性に挑戦する新人写真家の発掘・育成・支援を目的として1991年にスタートし今年で24年目を迎える、キヤノンが主催する文化支援プロジェクトです。このプロジェクトでは、作品のサイズや形式、年齢、国籍などを問わない公募形式のコンテストを開催することで、写真の持っている可能性を引き出す創作活動を奨励しています。さらに、受賞作品展の開催や受賞作品集の制作、ウェブサイトでの情報発信など、受賞者の育成・支援活動を総合的に行うことで、次世代の写真表現を切り開く新しい才能を発掘し、写真界に新風を吹き込む活動を展開しています。これまでの応募者総数は21,439名(組)に上り、国内外で活躍する優秀な写真家を多数輩出するなど、新人写真家の登竜門として認知されています。