ニュースリリース

2020年2月6日
カルビー株式会社
キヤノン株式会社
久光製薬株式会社
東京ガス株式会社
東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社

事業所間連携により大幅な省エネを実現する清原工業団地スマエネ事業の開始について
~ 5社連携による「持続可能な開発目標(SDGs)」への取組み ~

カルビー株式会社(代表取締役社長 兼 CEO 伊藤 秀二、以下「カルビー」)、キヤノン株式会社(代表取締役会長 CEO 御手洗 冨士夫、以下「キヤノン」)、久光製薬株式会社(代表取締役社長 中冨 一榮、以下「久光製薬」)、東京ガス株式会社(代表取締役社長 内田 高史、以下「東京ガス」)100%出資子会社の東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(代表取締役社長 比護 隆、以下「TGES」)は、「清原SEC共同組合」を設立し、清原工業団地スマエネ事業(以下「本事業」)を開始しました。

本事業は、栃木県宇都宮市にある清原工業団地内に清原スマートエネルギーセンター(以下「本センター」)および電力自営線・熱導管からなる供給インフラを新設・運用し、7つの事業所※1のエネルギー供給を担う事業です。内陸型工業団地内の複数事業所間で電力と熱(蒸気・温水)を共同利用する国内初の「工場間一体省エネルギー事業」※2で、カルビー、キヤノン、久光製薬の3社が、ガスコージェネレーションシステム(以下「CGS」)の導入などの実績を持つ東京ガスおよびTGESと連携することで実現したものです。

本センターは、6基の大型高効率CGSを中心に、貫流ボイラ、太陽光発電システムで構成しています。発電した電力を電力自営線で、発電時の廃熱で製造した熱(蒸気・温水)を熱導管でそれぞれ供給し、情報通信網(ICT)を活用したエネルギーネットワークによる電気と熱の面的利用により、エネルギーの地産地消を実現します。

また、最新のICTを活用したエネルギーマネジメントシステム(SENEMS)※3により、需要状況が異なる7つの事業所で使用する電気と熱(蒸気・温水)の情報を集約し、需要変動に応じた最適運用を行います。本事業を通じて、経済性向上はもちろんのこと、単独事業所では実現が難しい約20%の省エネと約20%のCO2排出量の削減※4を実現します。
さらに、災害に強い中圧導管によるガス供給とブラックアウトスタート※5仕様のCGSの運用、継続的なシステム全体の最適運用の追求によって可能となるサステナブルな事業活動により、生み出される製品価値を高めていきます。

これらの取り組みは、持続可能な開発目標(SDGs)達成を推進するもので、パートナーシップ(目標17)によって、省エネやCO2削減による環境負荷低減(目標7、13)、および、BCP(事業継続計画)の強化による産業基盤の盤石化(目標9、11)、レジリエンス向上(目標11、13)を図り、地方創生(目標8、17)に貢献します。

なお、本事業は、経済産業省の「平成28年エネルギー使用合理化等支援事業」を活用するとともに、温室効果ガス排出削減目標等を踏まえて新たに策定された、経済産業省の連携省エネルギー計画認定制度※6に申請予定です。また、「とちぎエネルギー戦略」を掲げる栃木県の「エネルギー産業立地促進補助金」対象事業として届出済みであり、宇都宮市の「宇都宮市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」における「地域拠点や産業拠点におけるエネルギーの相互利用の推進」などにも合致したモデル事業として、全国から注目されています。

カルビー、キヤノン、久光製薬、東京ガス、TGESは、エネルギー高度利用による環境負荷の低減およびレジリエンスの向上を通じたサステナブルな事業活動を、事業者間のパートナーシップによって実現することで、持続的な成長と地域経済の発展に貢献してまいります。

  • ※17事業所の内訳
    カルビー:新宇都宮工場、清原工場、R&Dセンターの3事業所
    キヤノン:宇都宮工場、宇都宮光学機器事業所、光学技術研究所の3事業所
    久光製薬:宇都宮工場の1事業所
  • ※2複数の既存の工場間において、ユーティリティーの共有(電気・熱等を供給する設備の統合)によるエネルギー等の相互融通により、一体となって省エネルギーを行う事業。
  • ※3各社のエネルギー使用量を可視化し、電力・熱負荷傾向を予測することで、CGSの最適運転制御を行うためのシステム。
  • ※4カルビー、キヤノン、久光製薬の3社が、7事業所において電力・熱(蒸気・温水)を2015年度に使用した実績(3社合計値)に対する削減率。原油換算約▲11,400kL/年。CO2削減量約▲23,000t/年。
  • ※5停電状態で発電機を自立起動させ運転を再開する方式。電力自営線の敷設および、災害に強い中圧ガス導管を活用することにより、系統電力が停電しても電気と熱の供給継続が可能となる。
  • ※6複数の事業者が連携して省エネ取組(連携省エネルギー措置)を行う場合に、省エネ法の定期報告書において、連携による省エネ量を事業者間で分配して報告することができる制度。
    (平成30年12月施行の省エネ法改正により創設された新制度)

清原スマートエネルギーセンター概要

項目 内容
敷地面積 約20,000m2
需要家敷地面積合計 約608,000m2
エネルギー供給設備 ガスコージェネレーションシステム : 5,770kW×6基
蒸気ボイラ : 7t/h×7基
太陽光発電システム(太陽光パネル出力合計) : 70kW
電力と熱(蒸気・温水)の供給概要図

電力と熱(蒸気・温水)の供給概要図

パートナーシップ概要図

パートナーシップ概要図

地方創生への貢献(SDGs)

地方創生への貢献(SDGs)

清原スマートエネルギーセンター

清原スマートエネルギーセンター

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