キヤノンは、メモリーやロジックなどの半導体量産工場において定評のある半導体露光装置KrF※1スキャナー「FPA-6300ES6a」の生産性向上オプション“Grade10”を2022年8月上旬に発売します。KrF半導体露光装置の300mm基板において業界最高水準※2となる毎時300枚※3の生産性を実現しました
FPA-6300ES6a
工場で稼動しているFPA-6300ES6a
半導体デバイスの需要が拡大しているなか、半導体デバイスメーカーからは半導体露光装置に対して高い生産性が求められています。キヤノンでは、半導体露光装置KrFスキャナー「FPA-6300ES6a」を2012年4月に発売以来、継続的に生産性向上オプションを開発することで装置のアップグレードを行い、市場で高い信頼と評価を得てきました。
新たに発売する生産性向上オプション“Grade10”は、300mm基板において毎時300枚の高い生産性を実現しています。また、「FPA-6300ES6a」の200mm基板対応装置にも2023年に展開する予定です。
“Grade10”では、露光ステージや基板搬送系の駆動を高速化することで露光時間と基板搬送時間を短縮し、毎時300枚という業界最高水準のスループットを達成します。また、キヤノンの半導体露光装置で初となるニューラルネットワーク※4を用いたステージ制御システムを導入し、高速駆動にともない発生する振動を軽減して高い精度を維持します。さらに、重ね合わせ精度オプションを併用することで、高生産性と重ね合わせ精度4nm※5の両立を可能にします。
すでに半導体デバイスメーカーの量産工場で稼動している「FPA-6300ES6a※6」にも適用可能なため、既存の装置を入れ替えることなく、さらなる生産性の向上に貢献します。
キヤノンは、今後も半導体露光装置に対する多様なソリューションや生産性向上オプションの提供を継続的に行い、市場のニーズに対応していきます。
レチクルステージとウエハーステージを同時に動かしながら露光を行う「ステップアンドスキャン方式」の露光装置を「スキャナー」と言います。スキャナーはシステムが複雑になる一方、スキャン動作により露光画角をカバーすることができるため、レンズを小さくできます。そのため、収差やひずみの少ないレンズを設計、製造しやすいことが主なメリットです。これにより、高精度に露光することが可能になります。
半導体露光装置の内部構造(イメージ)
キヤノンでは、KrFとi線の光源を使用した半導体露光装置にて、大画角向け・小型基板向け・IoT関連デバイス向けなど幅広いラインナップを展開することで、さまざまなニーズに対応しています。
製品ラインアップについて
https://global.canon/ja/product/indtech/semicon/
半導体露光装置の仕組みや技術をわかりやすく説明しています。
https://global.canon/ja/technology/semicon2021s.html
半導体露光装置の仕組みや性能をイラストや動画で分かりやすく説明しています。露光の仕組みをやさしく紹介するキッズ向けページも用意しています。
https://global.canon/ja/product/indtech/semicon/50th/
FPA-6300ES6a
1.53MB(4000px×3000px)
工場で稼動しているFPA-6300ES6a
543KB(1190px×898Xpx)
本ページに掲載されている画像、文書その他データの著作権はニュースリリース発行元に帰属します。
また、報道用途以外の商用利用(宣伝、マーケティング、商品化を含む)において、無断で複製、転載することは、著作権者の権利の侵害となります。