テクノロジー

しくみと技術半導体露光装置

日常生活になくてはならない半導体を作り出す装置

自動車やスマートフォン、家電など、私たちの生活になくてはならない機器にはたくさんの半導体が使われています。生成AI向けや自動運転向けの半導体を中心に、需要はますます増加しています。その製造に欠かせない半導体露光装置には、世界最先端の光学技術、制御技術が必要です。

2024年9月24日

半導体露光装置のしくみ

半導体とは


「半導体」とは、金属など電気を良く通す「導体」とゴムやプラスチックなど電気をほとんど通さない「絶縁体」との中間の性質を持つシリコンなどに代表される物質のことです。このような半導体を材料に用いたトランジスタ※1や集積回路※2を「半導体」と総称しています。

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キヤノンの半導体露光装置

解像力を高める投影レンズの設計・製造・制御技術


理論限界の解像力を実現する究極の収差制御

半導体は、原版(レチクル)に描かれた回路パターンを、ウエハー上に縮小して露光するので、投影レンズの解像力を高くして回路を微細化することができます。
キヤノンではカメラで培った高度な光学設計・組立・調整技術と、数nm精度のレンズ研磨技術を駆使して投影レンズを製造しています。加えて、露光するときに気圧、温度などのわずかな環境変化による収差が発生することがあります。収差を補正するために、精密なレンズの駆動する部分が収差を補正できるような構造にして、解像力を高めています。
また、24時間365日稼働を続ける露光装置は、露光する際の熱や経年変化により、レンズを通した回路パターンにボケやゆがみが発生します。キヤノンでは、レンズの材料から見直すことで、投影される回路パターンのゆがみを低減するレンズを開発、nm単位まで正確な回路パターンを投影することができ、高品位な半導体チップを作ることができます。


ビッグデータ解析技術により安定稼働を支援


露光装置を稼働し続けるサポートシステムが不可欠

半導体露光装置は、お客さまの工場に納品して終わりではありません。工場で24時間365日稼働する際に、装置の性能を最大限に引き出し、高い生産性と露光精度を実現するサポート技術が重要です。
キヤノンではサポートのノウハウと、露光工程を含む半導体製造に関する膨大なデータを活用できるソリューションプラットフォームを開発しました。
蓄積された膨大なデータに対して、分析・解析技術を駆使し、製造中にトラブルが生じた際には、異常を検知して自動復帰することで、安定稼働を支援します。

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