半導体を完成させる 後工程向け半導体製造装置
ダイボンダー
電気自動車や生成AI技術の発展により、半導体の需要はますます増加していきます。自動化技術で、高品質な半導体の量産をサポートします。
目次
ダイボンダーのしくみ
ダイボンダーとは
半導体チップの製造工程は、電子回路パターンを半導体ウエハー上に露光して描く前工程と、電子回路が描かれたウエハーから1つ1つのチップに切り出して実装するために組み立てを行う後工程に分けられます。
後工程において、ダイボンダーは、ダイシングされた半導体チップを1つずつ拾い上げ、外部配線とつなぐリードフレーム上に接合する装置です。
1つ1つの半導体チップを拾い上げる
ダイボンダーでの半導体チップを「取る」工程では、半導体チップを粘着シートから吸着ノズルで吸い上げると同時に、下から針で突き上げて粘着シートからの剥離を促し、拾い上げるのが一般的な方法です。吸い上げるタイミングと下から突き上げるタイミングが同じでないと、針が半導体チップの裏面中央に大きな傷をつけたり、半導体チップが割れてしまったりして、不良品になることがあります。一般的なダイボンダーは、1時間に数万個もの半導体チップを拾い上げリードフレームに載せることができます。
リードフレームに薄い半導体を積み上げる
半導体の性能を高めるために、リードフレームに半導体チップを「付ける」工程では、薄い半導体チップをたくさん積み上げることもできます。容量の大きいメモリーカードは、薄い半導体チップを何段にも積み上げ(高集積化)ています。薄い半導体チップは20数マイクロメートル※(新聞紙の約3分の1)程度の厚さです。
- ※ 1マイクロメートル(μm)は1000分の1mm
ダイボンダーの種類
ダイボンダーのラインアップには、拾い上げることのできる半導体チップのサイズ、対応できるウエハーの大きさ、半導体チップとリードフレームの接合方法(接着剤、はんだ接合、フィルム接合)の組み合わせで、いろいろな種類があります。
キヤノンのダイボンダー技術
高速、高精度に半導体チップをボンディング(付ける)するための技術が活躍しています。
半導体チップを傷つけることなく高速に拾い上げる独自技術
キヤノンは、20数マイクロメートル程度の薄い半導体チップでも、傷をつけたり割れたりすることなく高速に拾い上げるニードルレス(針なし)ピックアップユニットを開発しました。下から粘着シートを吸引し、粘着シートがチップから剥がれる動きに合わせて、テーブルをスライドさせることで半導体チップを拾い上げるため、針で傷をつけることなく吸い上げることができるようになりました。
高品質な半導体製品を作るための「塗る」技術
キヤノンのダイボンダーは高速、高精度に半導体チップを動かすだけでなく、お客さまに合わせて接合する技術もあります。半導体チップと外部配線とつなぐリードフレームの接合に使う接着剤は、お客さまの製品によりさまざまな種類があり、粘度も異なります。接着剤の種類に応じて、塗布量、塗布位置、塗布パターンを最適化させ、半導体チップとリードフレームの間で接着剤が全面均一に広がるようコントロールしています。この技術によって、半導体チップの温度上昇を抑止したり、半導体チップがリードフレームから剥がれたりすることを防ぐことで、精密機器などの半導体を使う製品の品質にも寄与しています。