ニュースリリース

2024年9月24日

キヤノン株式会社

小型基板向け半導体露光装置“FPA-3030i6”を発売
新開発レンズ採用と多彩なオプションにより市場が拡大するパワーデバイス製造に対応

キヤノンは、半導体露光装置の新製品として、新開発の投影レンズを搭載し、顧客の生産性向上を実現するi線ステッパー※1“FPA-3030i6”を2024年9月24日に発売します。

FPA-3030i6
FPA-3030i6
 従来レンズと比べ高透過率が特長の新開発レンズ(イメ―ジ)
従来レンズと比べ高透過率が特長の新開発レンズ(イメ―ジ)

新製品は8インチ(200mm)以下の小型基板向け半導体露光装置です。高透過率と高耐久性が特長の新開発の投影レンズの採用により、高照度の露光下におけるレンズ収差の抑制と、露光時間の短縮による生産性の向上の両立を実現します。また、レンズの分解能を示すNA(開口数)の対応幅の拡大や特殊な基板にも対応できる搬送システムなど、オプション(有償)を選択できることにより、将来的な需要の高まりが予想されるパワーデバイスやグリーンデバイスなど多様な半導体デバイスの製造ニーズに応えます。

高透過率と高耐久性が特長の新開発の投影レンズ採用により収差の抑制と生産性の向上を実現

高い透過率が特長のレンズ硝材を採用することで、従来機種※2に比べ、露光により発生するレンズ収差を2分の1以下に低減※3できます。これにより、高照度の露光下においても、高コントラストを維持しながら露光時間の短縮を実現しています。さらに、レンズの高耐久性により、装置を長時間使用することによるレンズ透過率の低下とそれに伴う生産性の低下を抑制します。レンズ透過率の向上により各工程にかかる時間の削減につながり、基板処理枚数が従来機種の毎時123枚から毎時130枚に増加※4し生産性向上を実現しています。

多様なオプションにより対応可能なデバイスが拡大

Si(シリコン)だけでなく、SiC(シリコンカーバイト)やGaN(ガリウムナイトライド)などの化合物半導体のウエハーにも対応するとともに、NAの変化幅が従来機種の0.45~0.63から0.30~0.63に拡大し、より小さいNAをオプション選択可能になったことで、デバイスごとに最適なNAを選択できるようになり、さまざまなデバイスへの対応の幅が広がります。また、直径2インチ(50mm)から直径8インチ(200mm)の幅広い基板サイズや、Si、SiC、GaN以外にもGaAs(ヒ化ガリウム)やサファイアなどのさまざまな材質、基板の厚みや反りの量にも柔軟に対応する搬送システムのオプション(有償)選択が可能で、パワーデバイスやグリーンデバイスなど多様な半導体デバイスを製造するユーザーのニーズに応えます。

  • ※1

    i線(水銀ランプ波長365nm)の光源を利用した半導体露光装置。1nm(ナノメートル)は10億分の1メートル。

  • ※2

    「FPA-3030i5a」(2021年3月発売)

  • ※3

    キヤノンの標準露光条件において。

  • ※4

    8インチ(200mm)ウエハーにおいて。

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