キヤノンのサステナビリティ
サステナビリティの考え方
キヤノンは、1988年より世界の繁栄と幸福のために貢献する「共生」を企業理念として掲げ、努力してまいりました。
すべての人々が、文化、習慣、言語、民族、地域などあらゆる違いを超えて共に生き、共に働き、互いに尊重し、幸せに暮らす社会。そして、自然と調和し、未来の子どもたちに、かけがえのない地球環境を引き継ぐことのできる社会。
このような社会の実現に向け、キヤノンは、イノベーションとテクノロジーの力で新たな価値を創造し、世界初の技術、世界一の製品・サービスを提供するとともに、社会課題の解決にも貢献していきます。また、すべての製品ライフサイクルにおいて、より多くの価値を、より少ない資源で提供することで、豊かな生活と地球環境の両立を目指します。
キヤノンは、これからもすべての企業活動を通じて、持続可能な社会の実現に向けて積極的に取り組んでまいります。
- サステナビリティの考え方(2021年10月策定)
サステナビリティ推進体制
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キヤノンではサステナビリティ推進本部を設置し、サステナビリティ担当役員をその責任者に任命しています。グループ全体のサステナビリティ活動を推進するとともに、専門的な課題については、法務、人事、品質、調達などの部門が専門性を生かした取り組みを実施しています。
これに加え2024年、キヤノンが対応または取り組むべきサステナビリティ関連事項について、代表取締役CEOまたは取締役会による適切かつ実効性ある判断を確保することを目的に情報共有と事前審議を行うこととして、代表取締役CEOの諮問機関「サステナビリティ委員会」を設置しました。委員会は年二回開催されるほか、委員長が必要と判断したときは臨時に開催されます。委員は各事業本部長ほか社長直轄部門の長から代表取締役CEOが任命し、委員長は代表取締役CFOが担っています。また、委員会の下部組織として、サステナビリティに関連性の高い部門の所長、部長クラスがサステナビリティ課題を検討するワーキンググループを設け、適宜、社外有識者による助言も受けながら、サステナビリティ委員会での審議案を作成しています。
2024年度の委員会では、欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)や国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が策定する国際的な開示基準、キヤノンのサステナビリティ課題などの共有のほか、各ワーキンググループからの活動報告を実施しました。また、委員のサステナビリティに関する見識を高めることを目的に、社外専門家を招いた講演を2回実施しました。
- 一回目 「サステナビリティと企業価値」
- 二回目 「企業価値におけるサステナビリティの重要性」
なお、サステナビリティに関する具体的な活動については、本レポートで開示しています。

サステナビリティに関する各種指針
社内浸透への取り組み
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キヤノンでは主要グループ会社のトップを対象に開催されるグローバル会議のほかさまざまな機会を活用し、キヤノングループのサステナビリティ活動の方向性や具体的な活動事例を共有し、グループ全体のサステナビリティ意識の浸透と活動のさらなる活性化を図っています。また、「連結業績評価」制度を通じて、各事業本部・生産会社・販売会社の経営方針に対する実績のみならず各組織の環境・社会貢献活動の実績についても評価し、幹部の意識を高めています。
また、キヤノン(株)の社員を対象に、サステナビリティに関する日ごろの意識や行動に関するアンケート調査を定期的に実施しています。2024年は2万2,685人の社員から回答を得ました。調査結果は集計・分析し、社員のさらなるサステナビリティ意識向上に向けた施策の提案などに生かしています。
さらに、管理職から一般社員まで幅広く研修を行っているほか、グループ各社のサステナビリティ担当者による情報交換会、サステナビリティに関する表彰や啓発活動を実施し、社内浸透を図っています。2024年に実施した活動事例
- 外部講師を招いたサステナビリティ講演会
- 視覚障がいのある社員を講師に招いた多様性プログラム
- サステナビリティフォトコンテスト
- 社員食堂でのフードロス削減イベント
- さまざまなサステナビリティ関連情報を発信するレポートやオンラインチャンネル
表彰制度による意欲向上とグループ全体への浸透
キヤノンでは、グループ内の環境活動の活性化と従業員の意欲向上を目的に、環境負荷低減に顕著な功績をあげた活動を表彰する「環境表彰」を2009年から毎年実施しています。本表彰は製品、サービスだけでなく、グループ各拠点で実施されている省エネ、省資源、生物多様性保全などのさまざまな活動を対象としており、あらゆる部門が参加できるようにしています。表彰された活動はイントラネットや社内報などに掲載して広く共有し、グループ全体の環境意識醸成と、優秀事例の水平展開による環境パフォーマンス改善を図っています。

2024年は国内外グループ会社から最優秀賞1件、優秀賞4件が選出されました。ライフサイクルCO2を大幅に削減した製品や包装材の脱プラスチック化、再生材の活用、データセンターの省エネなど、製品開発から拠点での取り組みまで、幅広い活動が選出されました。

受賞者の声
私たちは環境への貢献をめざしてチーム一丸となって省資源・省電力の開発に取り組んできました。今回、環境表彰を受賞したことで、私たちの活動がグループ全体の多くの従業員に影響を与えることができたことを誇りに思います。この受賞を励みに、さらに環境課題解決に向けた活動を推進していきます。

キヤノン(株) 周辺機器事業本部
イニシアティブへの参画
- Responsible Business Alliance(RBA)
- Responsible Minerals Initiative(RMI)
- 気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)
- Science Based Targets initiative(SBTi)
- 気候変動イニシアティブ(JCI)
- WIPO GREEN
- 30 by 30アライアンス
- アーティクルマネジメント推進協議会(JAMP)
キヤノンサステナビリティチャンネル
キヤノンでは社員一人ひとりが社会のサステナビリティについての理解を深め、社内イノベーションにつなげることをめざし、誰でも参加できる双方向型のオンラインイベントを2021年7月より毎月開催しています。
国連UNHCR協会の方やLGBTQに関わる取り組みを進める方など社会課題に取り組む方々をゲストスピーカーとして招いた講演や、自社のサステナビリティ活動の取り組みの紹介などさまざまなテーマで情報発信をしています。

2025年に取り上げたテーマ
2025年
配信日 | テーマ | ゲストスピーカー |
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3月26日 | キヤノンバードブランチプロジェクト企画展から生中継 | 関連部門社員 |
2月25日 | キヤノン中国のサステナビリティ | キヤノン中国社員 |
1月28日 | 巣箱オープン会をライブ配信 | 関連部門社員 |