客観的・迅速なレポートで
経営判断をサポートし
企業価値向上に貢献

Canon Europe Ltd.

佐藤 寛泰

研究とアルバイトに没頭した学生時代

法律に精通した税理士として活躍したいという思いから、大学院で租税法の研究をしていました。転機が訪れたのは、修士1年生のとき。国税庁出身で国際税務を専門とする教授との出会いがきっかけでした。その教授の経験談はとても興味深く、巨額のマネーがグローバルに行き交う国際税務のダイナミックさに、私は次第に魅了されていきました。
時を同じくして、アルバイト先のスタートアップ企業の経理担当者が産休に入ることになり、代役としてたまたま私に声がかかりました。経理の実務経験はありませんでしたが、試行錯誤しながら私1人で経理と労務を担当。企業は、その後急成長を遂げ大企業の傘下に入ることになりました。経営者や開発、営業の仲間とともに最前線で企業を成長に導くことができる経理という職種に、私は徐々に惹きつけられていきました。研究とアルバイトとの両立は、目が回るほどの忙しさでした。しかし、理論と実践を往復することで、点と点が線となる感覚が心地よく、寝食を忘れるほど研究とアルバイトに没頭していました。

現場の最前線に立つ

大学院での経験から国際税務に携わりグローバルに活躍したいという思いが強くなりました。また、アルバイトでの経験から仲間とともに成長を実感できる経理職として働きたいと思うようになりました。こうして私は希望していた税理士の道から一転、グローバル企業の経理職を目指すようになりました。キヤノンは、グローバル企業の中でも海外販売比率が高く、世界シェアナンバーワンの製品を数多く抱えています。また、カメラで培った光学技術を活かし、半導体や医療分野などの新規領域に果敢にチャレンジする力強さに魅力を感じました。一般的に経理はバックオフィスと言われ、裏方の部署だと思われがちです。そのため当然現場とは離れた本社勤務になると思っていました。しかし、就職活動中に出会ったキヤノンの経理の先輩社員は、「キヤノンの経理は、ほとんどの人が若いうちに海外赴任する。工場や販売会社への転勤もあり、現場の最前線に立つことができる」と話していました。この話を聞き、私も世界という大きな舞台で活躍したいと思ったことがキヤノンを選んだ理由です。

経営判断をサポートし企業価値向上に貢献

私が所属するキヤノンヨーロッパは、欧州・中東・アフリカの120を超える国や地域で、キヤノン製品のマーケティングを展開する会社です。人種や国籍など、さまざまな多様性のある仲間が1万人以上います。キヤノンヨーロッパは傘下にグループ会社が数多くあり、私はこれらの会社を連結した、欧州・中東・アフリカ地域全体の予算を担当しています。予算編成はもちろんのこと、予算と実績の分析を通じて経営課題を抽出し、経営者やグループ会社などに改善策を提案したり、東京の本社にレポートしたりしています。客観的かつ迅速なレポートで経営判断をサポートし企業価値向上に貢献することが私たちのミッションです。

自己の成長が会社の成長につながる

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経理は、経営者に近い存在であり、自分が出したレポートが経営判断に役立ち、会社の成長につながったと感じたときにやりがいを感じます。やりがいと責任は表裏一体で、困難に直面することもありますが、その分達成感のある仕事だと思います。何事にも興味を持ち好奇心を満たすことで自己が成長し、自己の成長が会社の成長につながるという好循環が生まれるように心がけながら仕事をしています。

グローバルメーカーだからこそ感じるダイナミックな経理業務

入社3年目、インクジェットプリンター事業の経理を担当していたとき、タイミングよく国際税務のプロジェクトが舞い込んできました。絶対にチャレンジしたいとの思いで手を挙げたところ、若手ながら担当に選ばれ入社動機が叶うことになりました。このプロジェクトは、東南アジアの国との政府間協議で私自身もプレゼンを行ったりしながら参画し、1年以上かけて成功裏に終わりました。金融小説さながらの駆け引きが行われる中で、自身の専門性を発揮しながら成し遂げた仕事は充足感の高い貴重な経験となりました。
入社5年目には、茨城の工場に転勤になりました。そこは商業用プリンターやオフィス複合機のマザー工場で、私は国内をはじめ東アジアや東南アジアを中心に展開する生産拠点のグローバルでの原価管理を行いました。原価計画の立案は、4か月にもおよぶ長期プロジェクトでした。米中貿易摩擦やパンデミックで劇的に変化する情勢の中で、数銭単位の部品の単価を積み上げて分析し、数千億円レベルのレポートに落とし込む仕事でした。複雑なものを経営者の意思決定に役立つ情報としてシンプルに凝縮。自ら経営者にプレゼンし、実際に次なるアクションにつながったときに大きなやりがいを感じました。経理のメンバーだけでなく、調達部門や生産管理部門の方にも助けられながら、仲間とともに成し遂げたプロジェクトの達成感はひとしおでした。茨城に住んで、作業着を着て、工場の方々と毎日顔を合わせた日々は、まさに現場の最前線での挑戦となりました。

最前線で得た経験を活かしプロフェッショナルな人材へ

ヨーロッパは、さまざまな国や言語、通貨などがあり多様性にあふれていて非常に複雑です。工場での経験を活かし、複雑なものをシンプルに伝え、次なるアクションに結びつけることで、会社を成長へと導いていきたいです。マーケティングの世界はまだまだわからないことだらけです。これから何に夢中になれるのか、仲間とともに何を実現できるのか、とても楽しみにしています。キヤノンの経理には、工場や販売会社で経営管理を行う部門の他に、会計や税務を専門とする部門もあります。ヨーロッパの次は、これまで最前線で得た経験を活かして、会計や税務を専門として活躍したいです。会社全体を俯瞰し長期的な視野を持てる人材になりたいと思っています。

休みの日の過ごし方

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ロンドンには、美しい公園や歴史的な建造物など見どころがたくさんあります。休日は英国王室ゆかりの広大な公園で家族とピクニックを楽しんだり、自然の中で遊んだりしています。多くの博物館や美術館もあり、子供たちと一緒に文化や歴史を学ぶこともできます。また、ロンドンではテニスやサッカー、ラグビー、クリケットなど、イギリス発祥の様々なスポーツが盛んに行われています。ウィンブルドンでは格式の高い会場の雰囲気も味わいながらテニス観戦を楽しみました。

学生のみなさまへ

興味関心を広げることで、思いもよらない挑戦ができます。キヤノンには世界中にさまざまな活躍の場があり、挑戦を応援する風土もあります。私たちと一緒に、あなたの想像を超えるようなダイナミックな挑戦をしてみませんか。

わたしの一日