新卒採用

大学時代は国際取引法を専攻

大学時代は法学部で国際取引法を専攻していました。ゼミの仲間とともに世界各国の大学と模擬仲裁や模擬交渉を行う大会に出場するため、準備や練習に明け暮れていました。大学の外ではバイトや旅行、趣味にも熱中し、充実した大学生活を送りました。

キヤノンを選んだ理由

自分の目に見える形で社会や身近な人たちに価値を届けることができるメーカー業界に惹かれ、メーカーを中心に就職活動を行っていました。職種希望ができる企業では、大学時代に専攻していた法律を活かせる法務職や知財法務職を希望していました。 就職活動中に出会った社員の方々のお人柄のよさと、そこから感じる会社全体の雰囲気が自分に合っていると感じて、最終的にキヤノンを選びました。

会社の将来を見据えた特許の活用を考える

他社との特許ライセンス（特許権の利用を他社に許可すること）の戦略立案・交渉を行う部門に所属しています。 特許権とは他社が自社の技術を真似できないようにする排他的な権利です。「特許の活用」と聞くと、自社の特許で他社の参入を排除する、といったイメージが浮かぶかもしれません。しかし、「特許の活用」の方法はそれだけではありません。 たとえば、他社との間で、一定の技術領域についてお互いの特許を利用できるようにすることを特許のクロスライセンスといいます。お互いの特許を利用しあうことで、双方の開発活動が加速し、市場全体を成長させることが期待できます。一方で、独自の技術として守りたい領域をライセンスの対象に含めないことによって、競争力を高めたり、時には他社からライセンス対価を得ることで事業に還元したりすることも重要です。 私のいる部門では、こういった特許ライセンスについて、開発や事業と議論を重ねながら、チーム一丸となって方針を練り、キヤノンにとって良い条件を得られるように相手方と交渉していくことを主な仕事としています。 特許はキヤノンの開発の方々の努力の結晶であり、キヤノンの技術力を支える重要な資産です。この特許を活用して、開発の自由度、競争力、そして事業利益を確保し、キヤノンの開発や事業をサポートすることが私たちのミッションです。

海外駐在で仕事の領域や視野を広げる

海外駐在の機会をいただき、アメリカの販売会社であるCanon USAに駐在しました。留学経験がなかった私にとって、英語でのコミュニケーションや異国での生活は大きなチャレンジでした。また仕事においても、入社以来知財法務に関する仕事しか携わっていなかった中で、アメリカではリスクマネジメント、人権問題をはじめとした一般法務に関する仕事も任されることになりました。苦労の多い毎日でしたが、語学力だけではなく、仕事の領域や視野を広げることができる貴重な経験となりました。今後は、アメリカでの経験を活かしてさらに新たな領域にチャレンジしていきたいと思っています。

模倣品（偽物）からお客様を守る

アメリカ駐在時の経験を活かし、北米地域におけるキヤノン製品の模倣品（偽物）の対策活動にも従事しています。模倣品はキヤノンの知的財産権を侵害するだけでなく、品質に問題があることが多いため、バッテリーの破裂／発火といった重大な事故や、トナー／インクの漏れによるプリンターの故障などにつながることがあります。そのため、お客様を守り、キヤノンのブランド価値を維持することが模倣品対策における重要なミッションです。 販売の現場であるアメリカの販売子会社と連携しながら、税関や業界団体との関係構築・模倣品事業者の摘発や訴訟、eコマース事業者との連携等、あの手この手で模倣品対策をしています。

事務系知財の仕事の魅力

特許ライセンスの仕事は、事務系でありながら技術に近いところで仕事ができる点や、成果がキヤノンの将来の事業戦略や利益に大きくつながる点が魅力です。 模倣品対策の仕事は、"模倣品の排除"という共通の目的に向かって、普段はビジネス上競合関係にある企業とも協力関係を持つことができる点や、海外の拠点とコミュニケーションを取りながら仕事ができる点が魅力です。

また事務系知財の仕事に共通して、解が１つではない問題にチームで取り組み、知財を通じて事業や開発をサポートできるところがやりがいにつながっています。
知財の仕事では、目先の対処だけではなく、将来的に事業やブランドのためになるかを常に考えることが大切です。また、事務系であっても、知財の仕事は技術と密接にかかわります。キヤノンの既存技術や新規開発について、好奇心を持って楽しく取り組む姿勢を大事にしています。

グローバルに活躍する人材を目指して

語学力、戦略の立案力、技術や事業への理解を地道に習得して、グローバルに活躍できる特許ライセンス交渉者を目指したいと思っています。 また、事務系知財の仕事は、キヤノンひいては業界全体の将来を見据える力と高い視野が必要だと日々感じています。日ごろから業界やキヤノン内の動きにアンテナを張り、好奇心をもって仕事に取り組みながら、そういった力を身に付けていきたいです。

休日の過ごし方

一週間仕事で疲れた週は、好きな漫画、読書、アニメ、ゲーム、音楽でのんびりインドアに過ごします。バスケなどのスポーツ観戦も大好きなので、何かの試合があるときは現地に応援に行くこともあります。またお酒や食べることも好きなので、家で新しい料理に挑戦したり、友だちや家族と新しいカフェやレストランを開拓したりもします。

ある日のスケジュール

• 8:00　海外販売会社とのミーティング海外に出回る模倣品の撲滅のため、訴訟や摘発の作戦会議をします
• 9:00　メールチェック
• 9:30　課会課員が抱える案件についての情報共有や議論をします
• 10:30　同僚と戦略検討収集した情報をもとに他社に提示するライセンス契約の条件を検討します
• 12:00　ランチ＆コーヒータイム食堂でランチをしたあと、そのまま同僚とおしゃべりしながらコーヒータイムでリフレッシュします
• 13:00　ライセンシング交渉他社と特許ライセンスの条件交渉をします
• 14:30　交渉報告交渉の結果について内部報告します
• 15:30　模倣品サンプルチェック模倣品の疑いのある製品について、実商品を取り寄せて確認します
• 17:00　退社同僚とや友人と夕食をとったり、家でのんびり過ごしたりと、退社後の過ごし方はさまざまです

学生のみなさんへ

就職活動で、その会社のすべてを知ることはなかなか難しいと思いますし、たくさんの情報があふれていて、見極めることも難しい時代になっていると思います。「肌に合う」という感覚は自分にしかわからないものだと思うので、迷ったときは自分の直感を信じてみることをおすすめします！