キヤノンの強みは?
当社の基本戦略である「多角化」と「グローバル化」によって、製品・地域それぞれにバランスの取れた事業構造を実現している点にあります。
キヤノンの多角化
- 当社は、1937年に世界一のカメラメーカーを目指して創業し、そこで培った「光学技術」を核に「多角化」を進めてきました。特に、60年代後半に「右手にカメラ、左手に事務機」という多角化戦略を打ち出したことが、大きな転機となりました。
- 70年代前半にはゼロックス方式に変わる世界初の普通紙複写機、70年代後半には世界最小の小型レーザービームプリンター、80年代には当社が発明したバブルジェット方式によるインクジェットプリンターなど、日本初、世界初となる独自技術を開発することで、カメラ以外の領域へも進出を果たし、「多角化」を実現してきました。
- 2000年代に入ると、カメラやプリンタ機器を中心にデジタル化の流れを捉えて会社業績は大きく躍進しました。その一方で、将来の市場成長が見込まれるメディカル・ネットワークカメラ・産業機器・商業印刷の事業領域をM&Aによって獲得・強化するなど、持続的な成長を遂げるための布石を打ってきました。
- このように、独自技術の開発やM&Aで様々な事業領域へ進出し、時代の変化に合わせて「多角化」を積極的に進めてきたことにより、特定の事業の動向に左右されにくいバランスのとれた事業構造となっています。
キヤノンのグローバル化
地域別連結売上高構成比
- 「多角化」と並んで当社の成長を支える、もう1つの戦略の柱が「グローバル化」です。
- 当社は、50年代半ばから世界市場に目を向け、事業を展開してきた結果、今では連結ベースで78%が海外での売上となっています。
- 米州、欧州、日本、アジア・オセアニアの売上高構成比は、バランスが取れており、特定の市場の良し悪しに左右されにくい構造となっています。