ニュースリリース
清原工業団地スマエネ事業の第31回地球環境大賞経済産業大臣賞受賞について
栃木県(知事 福田 富一)、宇都宮市(市長 佐藤 栄一)、カルビー株式会社(代表取締役社長 兼 CEO 伊藤 秀二、以下「カルビー」)、キヤノン株式会社(代表取締役会長兼社長 CEO 御手洗 冨士夫、以下「キヤノン」)、久光製薬株式会社(代表取締役社長 中冨 一榮、以下「久光製薬」)、東京ガス株式会社(代表執行役社長 内田 高史、以下「東京ガス」)、東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(代表取締役社長 小西 康弘、以下「TGES」)が官民連携により栃木県宇都宮市で取り組んでいる清原工業団地スマエネ事業(以下「本事業」)が、第31回地球環境大賞※1(主催:フジサンケイグループ)において「経済産業大臣賞」を受賞しました。
今回の受賞は、官民連携のもと、業種の異なる複数事業者が地域全体での最適化を追求し、省エネ・省CO2を達成したこと、2020年の本格稼働以降も継続的な取り組みを行い成果につながっていることが高く評価されたものです。
本事業は、東日本大震災を契機に栃木県が策定した「とちぎエネルギー戦略」、および宇都宮市の「宇都宮市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」に基づき、2019年にカルビー・キヤノン・久光製薬の3社7事業所※2が、東京ガス、エネマネ事業者※3であるTGESと連携し実現しました。TGESが新設した清原スマートエネルギーセンターの高効率大型ガスコージェネレーションシステム・太陽光発電・ボイラによって作られた電力と熱(蒸気・温水)を、ネットワーク化された電力自営線と熱導管を通じて面的に利用することで、事業所単独では難しい大幅な省エネ(約20%・原油換算約10,400kL/年)・省CO2(約20%・約21,000t/年)※4を実現しました。なお、連携によって得られた省エネ量は「連携省エネルギー計画の認定制度」※5の適用を受け、各事業所の取り組みとして省エネ法に基づく定期報告を行っています。
また、事業開始後も、各社間の連携による省エネ・省CO2の取り組みを深化させ、2023年度は廃熱を中心とする未利用エネルギーの活用で、更に2ポイントの省エネ・省CO2を見込んでいます。
栃木県、宇都宮市、カルビー、キヤノン、久光製薬、東京ガス、TGESは相互に協力し、官民、そして事業者間の連携によるエネルギーの高度利用により、省エネ、省CO2を推進し、政府が掲げる2050年のカーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。
- ※1
企業、行政、市民が一体となった顕彰制度で、地球温暖化の防止、循環型社会の実現に寄与する新技術・新製品の開発、環境保全活動・事業の促進、21世紀の社会システムの探求、地球環境に対する保全意識の一段の向上を目的として、1992年(平成4年)に「産業の発展と地球環境との共生」を目指して創設され、これまでに計300の企業・団体が受賞。
地球環境大賞ホームページ:https://www.sankei-award.jp/eco/ - ※2
7事業所の内訳
カルビー:新宇都宮工場、清原工場、R&Dセンターの3事業所
キヤノン:宇都宮工場、宇都宮光学機器事業所、光学技術研究所の3事業所
久光製薬:宇都宮工場の1事業所 - ※3
一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)が指定する計測・見える化等の機能を備えたエネルギーマネジメントシステムを用いて、エネルギー管理支援サービスを提供し、エネルギーを利用する事業者と共同でより効果的な省エネルギー対策を実施する事業者。
- ※4
コージェネレーションを核とするエネルギーセンターから送られる電力と熱を対象とする削減率(2015年度比・2021年度実測値)
- ※5
災害に強い中圧ガス導管より供給される都市ガスで停電状態から発電機を自立起動し、電力自営線および、熱導管を活用することにより、系統電力が停電しても電気と熱の供給継続が可能。
参考
清原スマートエネルギーセンター概要
項目 | 内容 |
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敷地面積 | 約20,000m2 |
需要家敷地面積合計 | 約608,000m2 |
エネルギー供給設備 | ガスコージェネレーションシステム : 5,770kW×6基 蒸気ボイラ : 7t/h×7基 太陽光発電システム(太陽光パネル出力合計) : 70kW |