資源循環の取り組み
キヤノンが目指す資源循環
資源循環フロー
キヤノンは「資源循環がもたらす価値」の最大化に向け、資源をくり返し使い続けることができる資源循環を追求しています。またそれらの取り組みは、資源循環だけでなく脱炭素社会の実現にも貢献すると考えています。
「製品to製品」資源循環量
2008年以降、キヤノンのリサイクル拠点でリユースされた製品・部品量は3万9,983t、使用済み製品から取り出され、新たな製品の原材料として使われたプラスチック量は4万9,241tとなりました。
- ※ 資源循環の取り組みは2007年以前から実施。データは2008年を基準に集計
産業別グループ毎の資源循環の取り組みと目標
キヤノンは消費者製品から産業向け製品、小型製品から大型製品など幅広い製品群を扱っており、資源循環においては製品の特性や市場の状況などを考慮して製品群ごとに適した取り組みを推進することが重要と考えています。キヤノンはプリンティング、メディカル、イメージング、インダストリアルの4つの産業別グループがそれぞれの特性に応じた資源循環の取り組みと目標を設定しています。
プリンティング事業における資源循環率の向上
資源循環率は、プリンティング事業の販売総重量に占める再生材料や再生商品の割合を示す指標であり、2030年に50%を目標に設定しました。資源循環率を高めるため、キヤノンでは右表の取り組みを行っています。
2025年にはリユース・リサイクルの向上活動により、資源循環率は約16.7%となり、2024年の約16.0%から向上しました※。
今後は2030年50%という目標に向け、再生材料の投入拡大や再生商品の生産・販売・回収拡大などの施策を通じて資源循環活動を一層推進します。
資源循環率を高めるための取り組み
| 新造機における取り組み |
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|---|---|
| 再生拠点における取り組み |
- ※ 2025年にはより正確な実態を反映するため計算方法の見直しを行い、2024年の実績も再計算しました
メディカル事業における環境負荷低減と廃棄物の総排出量原単位の改善
メディカル事業の那須事業所では、環境負荷低減の取り組みとして、廃使用製品の分別を強化し、パーツのリユースや有価物の売却を推進しています。また、廃棄物総排出量原単位の改善については、1%以上の改善を目標に、納品パレットの持ち帰りや再利用を進めた結果、2024年比で4.2%の改善を達成し、目標を上回る成果を得ました。
イメージング事業におけるシングルユースプラスチック削減
イメージング事業では当該年に新発表されたレンズ交換式デジタルカメラ、交換レンズ、コンパクトデジタルカメラのうち、脱シングルユースプラスチック包装材※を使用した製品の割合を2030年までに100%にすることを目標としています。
2023年発売のPowerShot V10を皮切りに、EOS R50 V、RF75-300mm F4-5.6などアクセサリー類を含め、33機種で脱シングルユースプラスチック包装を実現しています(2025年末時点)。
- ※ 石油由来のプラスチック。ラベル、コーティングや接着剤に用いる材料は除く。
インダストリアル事業における製品長寿命化
インダストリアル事業では製品の長寿命化を推進し、2001年以降に出荷したi線露光装置、KrF露光装置に対して、2030年の装置可動95%以上を目標としています。取り組みとしては、製品寿命を延ばすパーツやソフトを提供し、製品ライフサイクルを延ばし廃棄を減らしていくほか、リサイクルを促進する製品の開発を進めていきます。
2025年にはi線露光装置FPA-3000シリーズの旧製品の電装系部品を刷新するサービスや、仮想化技術により既製ソフトを変更することなく最新サーバに置き換えるサービスの提供を開始しました。これにより顧客先で長期稼働した製品の寿命を、さらに延ばすことが可能となります。2001年以降に出荷したi線露光装置、KrF露光装置の装置可動92.6%をさらに高めていきます。
資源循環によるGHG削減効果
キヤノンのリサイクル拠点における取り組みは、資源循環型社会への貢献に加え、脱炭素社会の実現にも貢献するものと考えています。リマニュファクチュアリングによる部品リユースやクローズドループリサイクルによるプラスチックの再資源化により、新たに材料を使用する場合と比較して、原材料調達で発生するCO2を削減できます。キヤノンエコテクノパーク(キヤノンエコロジーインダストリーが運営)では、拠点の運営にともない、2025年にはスコープ1、2にあたるCO2を約2,900t排出しましたが、上述の取り組みにより、約13,200tのCO2削減効果を生みだしています。
環境配慮設計
限りある資源の有効利用にあたっては、資源循環を念頭に置いた製品設計が重要です。キヤノンは開発・設計段階から、使用後の回収・リサイクルまでを考慮した製品づくりを行っています。小型・軽量化や環境配慮材料の採用のみならず、長寿命化やメンテナンス性の向上、リユースやリサイクル時の分解・分別の容易化など、資源循環に資するさまざまな項目を「環境配慮設計ガイダンス」としてまとめ、設計に生かしています。
再生材料(再生プラスチックや再生鉄)の導入
キヤノンは、2025年発売の新製品より、複合機やプリンター部品に使う鉄材料の一部に、再生鉄の採用を進めてきました。
2025年4月発売の大判インクジェットプリンターの新製品「imagePROGRAF TC-21/TC-21M」では、本体に使用する鉄材料のうち、質量割合で約5%の再生鉄の採用を実現しました。
さらに、本体に使用するプラスチック材料のうち、質量割合で約40%の再生プラスチックも採用しています。
再生鉄は、2025年9月発売のA3モノクロ複合機の新製品「imageFORCE 8100シリーズ」、10月発売のA4カラー複合機の新製品「imageFORCE C431シリーズ」でも、採用を実現しました。
再生プラスチックは廃棄物のプラスチック、再生鉄は鉄スクラップを原料とするため、これら再生材料の導入は新規資源投入量を減らし、資源循環率を高める効果があります。
特に再生鉄に関しては、キヤノンは自社の使用済み複合機やプリンターを解体して得られた鉄スクラップを、再製鉄メーカーと協業することで再び自社製品に投入しており、限りある資源の循環・有効活用を促進しています。