1.産業別グループの事業競争力の徹底強化
- 製品別事業部制から親和性のある4つの産業別グループへ全社組織を拡大再編成
- グループ視点でそれぞれの技術力や事業領域を再度見直して組織を再強化
- M&Aなども積極的に行いながらグループでの開発や生産の強化を図り、新事業を創出
プリンティンググループ
デジタルプリント技術と世界規模の販売・サービス網を持つ強みを生かし、DX時代のプリンティングソリューションでオフィス・ホームプリンティングの世界No.1をめざします。さらに、商業印刷事業の拡大、産業印刷事業の確立を図ります。
主な製品カテゴリ：オフィス向け複合機、ドキュメントソリューション、インクジェットプリンター、大判プリンター、レーザー複合機・プリンター、連帳プリンター、カットシートプリンター、電卓など
メディカルグループ
CT、MRI、超音波診断装置など主力製品において、商品競争力と米国を中心とした販売網を強化し、CTでは世界No.1、その他画像診断装置は世界トップグループをめざします。さらにヘルスケアIT、体外診断事業を拡大していきます。
主な製品カテゴリ：デジタルラジオグラフィ、X線診断装置、CT装置、MRI装置、超音波診断装置、検体検査装置、眼科機器など
イメージンググループ
従来のカメラ産業から光学産業へと大きくフィールドを広げ、事業を拡大します。ミラーレスカメラ世界No.1の地位を確立する一方で、ネットワークカメラの領域拡大、XRなど新しい映像体験市場の取り込み、モビリティ分野への事業参入を実現します。
主な製品カテゴリ：レンズ交換式デジタルカメラ、交換レンズ、ネットワークカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルシネマカメラ、マルチメディアプロジェクター、放送機器、車載カメラなど
インダストリアルグループ
旺盛な半導体・ディスプレイ生産設備への需要に対し、製造装置の生産体制拡充と顧客サポート体制の強化を図ります。また、次世代製造技術のナノインプリントリソグラフィの開発をさらに推進して早期商品化をめざします。
主な製品カテゴリ：半導体露光装置、FPD露光装置、有機ELディスプレイ製造装置、真空薄膜形成装置、ダイボンダー、マイクロモーター、ハンディターミナル、ドキュメントスキャナーなど
フロンティア事業
これまで培ってきたキヤノンのあらゆる技術をベースに、ライフサイエンス、マテリアル、ソリューションの領域で事業化を探索。選択と集中で強力な新規事業を立ち上げていきます。
2.本社機能の徹底強化によるグループ生産性の向上
産業別グループの成長戦略を支えるために本社機能を強化し、全体最適を推進
重点項目
キャッシュフロー経営の徹底
大型投資や経済危機に備え、キャッシュフロー経営を再徹底し、M&Aにともなう借入金の返済を進めて強固な財務体質のさらなる安定性を確保します。
より競争原理の働く人事体制の構築
雇用や就労形態の多様化に合わせ、人事制度を拡充して一人ひとりの生産性向上を図る一方、事業ポートフォリオに沿った人材を育成する教育と社内転職を推進し、「適材適所」を実現します。
グループ一丸となった原価低減活動の推進
開発・設計・調達・製造現場が連携して、自動化や内製化をさらに強化し、コストダウンを推進します。また、全世界最適調達網の整備を進める一方で、ロジスティクスの全体最適化を図ります。
新製品開発のためのイノベーションへの注力と激変する経営環境への対応
各産業別グループの収益に貢献する本社部門の研究開発をさらに強化するとともに、脱炭素や経済安全保障など、経営環境の変化に対して全社横断でいち早く対応していきます。