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動物園の安心・安全を陰で支えるネットワークカメラシステム 動物園の安心・安全を陰で支えるネットワークカメラシステム

歴史ある動物園で、200台以上のカメラが活躍

動物園の安心・安全を陰で支えるネットワークカメラシステム

多い時には年間150万人以上の来園者と4,000匹以上の動物を誇るコペンハーゲン動物園。開園から160年を超える北欧最古の動物園で、キヤノングループのネットワークカメラシステムは、来園者とそこに暮らす動物たちの安全を見守っています。

2024/3/28

市民に親しまれる憩いの場の安心・安全を見守る

デンマークの首都にあるコペンハーゲン動物園は、1859年に設立された歴史ある動物園で、多い時には年間150万人以上が訪れる市民の憩いの場です。

この動物園は、来園者と動物の距離がとても近いことが魅力の1つで、来園者と動物双方の、安心・安全の見守りを大切にしています。また、閉園後も含めた動物たちのモニタリングも重要で、24時間体制で動物たちの様子を高画質でモニタリングできる、優れたネットワークカメラシステムを求めていました。そこで選ばれたのが、キヤノングループの豊富なネットワークカメラのラインアップとビデオ管理ソフトウエア「XProtect」です。

コペンハーゲン動物園

コペンハーゲン動物園

大切なのは情報システムの信頼性

広大な敷地をもつ動物園では来園者や動物をすべて人の目だけで見守り続けることに限界があり、ネットワークカメラシステムの導入が園内の安心・安全の確保には欠かせません。

「キヤノングループのネットワークカメラとビデオ管理ソフトウエアを選び、使用し続けている最大の理由は、途切れることなく安定して高画質の映像情報を得られること、そしてその映像情報が外部に漏れないという信頼性があることです。」

コペンハーゲン動物園 Jørgen Zangenbergさん

コペンハーゲン動物園 Jørgen Zangenbergさん

そう語るのは、コペンハーゲン動物園でセキュリティ部門の責任者(Head of IT)を務めるJørgen Zangenbergさんです。

キヤノングループのネットワークカメラシステムは、園内のあらゆる場所で高画質の映像を撮影し、一元的に管理することができます。コペンハーゲン動物園のセキュリティチームは現在のシステムを、2023年10月の取材時から約7年前に導入して以降、少しずつ増強を続け今では東京ドーム2.4個分の広さを誇る園内に、200台を超えるネットワークカメラが設置されています。

いたずら好きな動物たちの見守りにはカメラ本体の堅牢性も重要

好奇心旺盛で活発な動物たちは、時に、設置されているカメラに興味をもち、叩くなどして遊ぶことがあります。そのため、情報システムの信頼性だけでなく、カメラ自体の堅牢性も、動物園での見守りには不可欠です。

「動物たちの力は強く、たとえばチンパンジーが叩くなどしても壊れないようなカメラが必要です。キヤノンのカメラの堅牢性の高さも継続して使用している大きな理由の1つです。」

キヤノングループのアクシス社では、カメラの堅牢性を確かめるテストを繰り返し実施しています。たとえば、金属の重りを高いところからカメラに落下させる落下衝撃テストや、強い水圧をかけ防水機能を確認する水圧テストなど、さまざまな状況を想定して厳しく品質をチェックしています。

堅牢性のテストの様子

堅牢性のテストの様子

堅牢性のテストの様子

こうした検査を経て開発されたネットワークカメラは、安定した映像情報の取得だけでなく、堅牢性においても、高い評価を得ています。

24時間高画質の映像で確実な見守りを

コペンハーゲン動物園では、夜行性の動物も多く飼育しています。また、出産や病気の兆候など、いつ起こるかわからない動物たちの異変を察知し、スタッフが素早く対応できることも大切です。このため、夜間や暗い室内といった環境でも、高画質な映像での見守りが欠かせません。

「特に妊娠中の動物に対してはきめ細やかな見守りが必須なので、映像から得られる情報が大変重要です。」

コペンハーゲン動物園では、環境に合わせてさまざまなタイプのネットワークカメラを設置し、あらゆる環境下で動物たちを見守れるようにしています。

「XProtect」を用いた飼育員による動物の見守り

「XProtect」を用いた飼育員による動物の見守り

たとえば、サイの赤ちゃんの出産をとらえた映像は飼育員の大きな助けになっただけでなく、出産の様子はライブ中継され、その後デンマークの公共放送でも取り上げられるなど、大きな注目と高い評価を得ました。

キヤノンのネットワークカメラシステムによりサイの赤ちゃんの誕生の瞬間も見守りました

キヤノンのネットワークカメラシステムによりサイの赤ちゃんの誕生の瞬間も見守りました

来園者にとっても動物たちにとっても安心の環境であり続けるために

また、動物を身近で見ることができるコペンハーゲン動物園にあって、来園者の安全を見守ることも、ネットワークカメラシステムの重要な役割です。来園者が誤って立ち入り禁止エリアに入り、来園者と動物の双方に危険が及んでしまうような事故を防ぐためにも、高画質での見守りが可能な映像システムは重宝されています。

コペンハーゲン動物園の長い歴史を通して、来園者と動物たちの安心・安全は、今も昔も変わらない重要な課題です。技術を通じてサポートできるようキヤノングループの担当者と動物園のスタッフは密に連携を取り合いながら協力関係を築いています。

「キヤノングループは、私たちからのさまざまな要望に、いつも迅速かつ丁寧に対応してくれます。今後も、このような関係を続けていきたいと考えています。」

キヤノングループは、コペンハーゲン動物園のスタッフとともに、来園者にとっても、動物たちにとっても、安全で安心な環境をこれからも提供していきます。

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