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綴プロジェクト綴プロジェクト

デジタル技術と伝統工芸の技を融合し文化財をありのまま残す

綴プロジェクト

綴プロジェクトでは、最新のデジタル技術と伝統工芸の技を融合させ、高精細複製品を制作。
広く一般に公開し、オリジナルの文化財は博物館などの良好な環境で保存する文化財保存・普及活動を推進しています。

2019年5月16日

オリジナルに限りなく近い高精細複製品が鑑賞の場を広げていく

2007年、キヤノンと特定非営利活動法人京都文化協会は、鑑賞の機会が限られる貴重な日本の文化財を、最新のデジタル技術と伝統工芸の技の融合により複製し、一般公開する綴プロジェクトを開始しました。高精細複製品は、キヤノンの最新のデジタル一眼レフカメラで文化財を撮影し、独自の技術で色を補正処理したデータを大判インクジェットプリンター「imagePROGRAF」で原寸大に印刷。必要に応じて、京都の伝統工芸の職人が金箔や装飾を施し、完成させます。
日本の貴重な文化財のなかには、紙・布・木材・漆など脆弱な材料からできているものが数多くあります。文化財の歴史的・学術的価値を伝えるために鑑賞の機会を設けることは必要ですが、劣化からも保護されなくてはなりません。これまで綴プロジェクトでは、38点(2018年12月現在)の価値ある屏風・襖などを複製。公開の機会を創出してきました。なかには、俵屋宗達筆「風神雷神図屏風」や伝藤原隆信筆「神護寺三像」など、数多くの国宝も含まれています。

国立文化財機構文化財活用センターとの
共同研究プロジェクト

2018年、キヤノンは国立文化財機構文化財活用センターと共同プロジェクトを発足しました。プロジェクトでは、綴プロジェクトの技術を用いて日本美術の高精細複製品を制作するとともに、新しい活用方法について共同研究と実証実験を行います。日本の文化財は脆弱なものが多く、展示にはさまざまな制限がかけられているのが現状です。そこで、原本とほぼ変わらない高精細複製品を制作し、新しい活用方法の開発を行うことによって、より多くの人に文化財に親しむ機会と、より深い文化体験の提供をめざします。

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「松林図屏風」の高精細複製品を使用した体験型展示

制作プロセス

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1. 入力
貴重な文化財の高精細質感データを分割撮影で取得

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2. 色合わせ
その場で出力してオリジナルと色合わせ

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3. 出力
繊細な質感を再現する世界最高レベルのプリンティング技術で出力

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4. 金箔 金泥 雲母
伝統工芸の技で経年変化の色まで再現

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5. 表装
京の職人に伝承され続けた確かな表具技術で再現

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