17世紀になると、レンズを作る技術がヨーロッパに広まり、望遠鏡や顕微鏡を使った研究がたくさん行われるようになりました。オランダの科学者クリスティアーン・ホイヘンス(1629~1695年)も、望遠鏡に注目した一人でした。
彼は、兄のコンスタンチンとともにレンズを作る技術を身につけて、長さ3.6m、倍率50倍の望遠鏡を自分たちで作りました。そして1655年、この望遠鏡を使って、土星に月(衛星)や環(わ)があることを発見します。
翌1656年には、長さ6.9m、倍率100倍の望遠鏡を新たに作りました(右図)。ホイヘンスの望遠鏡には筒がなかったため、「空気望遠鏡」と呼ばれています。
ホイヘンスはその後、振り子時計やゼンマイ時計も作って、科学技術を発展させることに大活躍しました。そのホイヘンスが、長い間考えつづけていたのが、「光とは何か?」という問題でした。