野鳥写真図鑑

ハクセキレイ

スズメ目セキレイ科 全長約21cm

絞り:F5.6|シャッタースピード:1/500秒|ISO:400|露出補正:0|焦点距離:400mm|一眼レフカメラ(APS-Cサイズ)|撮影地:愛知県

都市部でも普通に見られる。草木が少ない地上に多く、スズメより長い尾を上下に振る。「チチン、チチン」と、スズメより強い声で続けて鳴く(地鳴き)。秋冬の昼は単独行動だが、夜には駅ビルや街路樹などに集まって寝る。

さえずり
地鳴き

※鳴き声が再生されます。

どうして腰をふるの?

跳ねない小鳥の秘密……

多くの小鳥は、両足をそろえてピョンピョンと跳ねるように移動しますが、セキレイ科の鳥は例外。左右の足を交互に出して、トコトコ歩きます。
恐竜時代はトコトコ歩きでしたが、鳥に進化する頃に森が生まれました。そこで、木々の枝先に多い虫を食べるために小さくなり、ピョンピョンと移動するようになったのが今日の小鳥と言えましょう。
セキレイたちはその後、森を出て、地面で虫を食べる暮らしに応じて、トコトコ歩きに戻ったと考えられます。

ハクセキレイ 春にオスの背が黒くなるとセグロセキレイとまちがわれやすいが、セグロセキレイは河川の中流域に多く、街中ではあまり見かけない(ハクセキレイは下流域から、農地、都市部まで)。

神様に何を教えたか・・・

セキレイ科の小鳥たちは、頻繁に腰と尾を振ります。英語ではWagtail(Wag=振る、tail=尾)と呼ばれますが、どうして腰を振るのか?についてはよくわかっていません。
日本書記の一節「国生み」では、イザナギノミコトとイザナミノミコトに、腰を振ることで男と女の結ばれ方を教えた鳥とされています。教鳥(おしえどり)、嫁教鳥(よめおしえどり)などの異名はそこからつけられたもので、子宝の神様として祭られているところもあるそうです。

ハクセキレイ 秋冬のオス、メスや若鳥は背がグレー。セグロセキレイは雌雄とも1年中背が黒く、声も違う(ハクセキレイより濁った声)。

動画で野鳥観察!:歩き方がかわいいハクセキレイ

尾を上下に振りながらトコトコ歩くハクセキレイ。「チチン、チチン」とスズメよりも強い声で鳴きます。近年都市化が進む身近な鳥で、駐車場や芝生など、開けた場所で見ることができます。よく似たセグロセキレイとの見分け方、特徴的なトコトコ歩きや、尾を振る理由にも迫ります。

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