野鳥写真図鑑

ハシブトガラス

スズメ目カラス科 全長約56cm

絞り:F4|シャッタースピード:1/1250秒|ISO:200|露出補正:0|焦点距離:500mm|一眼レフカメラ(フルサイズ)|撮影地:北海道

カラス科は世界で130種いて、黒い大型種はどれも似ている。日本で年中見られるハシブトとハシボソ(ワタリガラスやミヤマガラスは冬鳥)を、大きな鳥の「ものさし鳥」にする。ハシブトはハシボソと比べるとやや大きく、くちばしが太めで、額が出っ張って見える。

地鳴き
幼鳥

※鳴き声が再生されます。

サルより賢い?

町に多いのは珍しいカラス?

カラス科はしわがれ声であることが多いので、「カー」とか「アー」と声が濁らないハシブトガラスは珍しいカラスとも言えます。
東京の都市部ではハシブトが増え、ハシボソガラスは珍しくなってしまいました。ハシブトは元来森林性なので、コンクリートジャングルも森に見立てて適応しているようです。
ボーカルコミュニケーションを発達させていて、鳴き真似も得意です。「ガー」とカラス科らしく濁った声のハシボソは、広い農地や草地がないと暮らしにくいようですが、都市部では冬にだけ見かけることもあります。

ハシブトガラス カラス科は飛ぶと翼の先は指のように開く。羽ばたきが深く緩やかな点も共通していて、浅く早い猛禽類との識別に役立つ。

子連れでなければ、怖くはない

カラス科は、食物を蓄えるとか、遊びが見られるなど賢いと思われる点が多々あります。ニューカレドニアのカラスは道具をつくり、加工まで施すことからチンパンジーを上まわるともいわれます。
カラスが怖いという人は、春夏の繁殖期に巣や子に近づかないようにしましょう。警戒した親鳥が向かってくることがあります。
巣立った後の子は親鳥とほぼ同じ大きさですが、ハシブトガラスでは「ウンアー」と甘い声を出し、子は口の中が赤いことで見分けられます(カラス科共通)。

鳥の子は親のサイズになって巣立つのが普通なので、大きさでは親子の区別はむずかしいが、カラス科の子は口の中が赤いのでわかる。(餌をねだるとき、翼をバタバタさせる点でも子であることがわかる)
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