野鳥写真図鑑

ハヤブサ

ハヤブサ目ハヤブサ科 全長約41~49cm

絞り:F8|シャッタースピード:1/500秒|ISO:200|露出補正:+0.3|焦点距離:700mm|一眼レフカメラ(APS-Cサイズ)|撮影地:北海道

カラスより浅くて早いはばたきをするのが猛禽類で、翼の先が尖るのはハヤブサ科。チゴハヤブサやチョウゲンボウなど、ハヤブサ科の多くはハトサイズなので、カラスサイズならまずハヤブサ(オスはメスより小さく、ハシブトガラスより小さく見える)。

鳴き声

※鳴き声が再生されます。

世界最速、最強!

都会で見る機会が増えた?

ハヤブサは、飛んでいる鳥を時速300キロにもなる急降下で蹴落として狩るという習性から、崖で獲物を探します。近年、都会でも見られるようになったのは、高層ビルを崖に見立てているのでしょう。
急降下をかわされると自分の命が危なくなるので、小さい鳥よりもハトくらいの大きさが獲物にしやすいようです。町では広場や公園を中心にドバト(外来種 カワラバト)が増えたので、ハヤブサにとっては食物も増えたことになります。ただ、高いビルの上にとまっているハヤブサは肉眼では点にしか見えないので、気づく人は少ないでしょう。

ハヤブサ ハヤブサは、大きなメスでカラスサイズ。カラスより大きなトビ(右)と並ぶと、意外と小さいことがわかる。

高速で目を開けていられるのか?

江戸時代、将軍の鷹狩りで、ツルを捕るのにハヤブサが使われたのは、狩りの戦法から自分よりも大きな獲物を狩ることが可能だからでしょう。
ただし、高速で飛ぶ際、目を開けたままではいられないはず。じつは、まぶたと瞳の間にある「瞬膜」という膜を閉じて、眼球を保護しているからこそ狙いを定めて狩りをすることが可能なのです。カワセミが水に飛び込んで魚を捕まえる際も、この瞬膜を閉じています。
瞬膜は私たち哺乳類にも残っているのですが、動かす筋肉が退化していて閉じることはできません。

急降下の風を受けても、目を開けて獲物を狙い続けられるのは、半透明の瞬膜を閉じて瞳を保護しているからだろう。
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