コサギ
ペリカン目サギ科 全長約61cm
長い首を伸ばしたまま飛ぶトキ、ツル、コウノトリの仲間と違い、サギ類は縮めて飛ぶ。白いサギ類にはさまざまな種がいて、種の同定は簡単ではない。多くの白いサギは黒いくちばしが秋冬に黄色くなるが、コサギだけは1年中黒い(カラシラサギは春夏に黄色いくちばしが、秋冬に黒くなる)。
※鳴き声が再生されます。
いろいろなサギにご用心
大人でもコサギ?
白いサギ類はカラスより大きい種が多い中で、ほぼカラスサイズで比較的小さいことから「コ(小)サギ」という名になりました。
それより少し大きい「チュウ(中)サギ」や、さらに少し大きい「ダイ(大)サギ」は、同じ姿勢で並んでいれば比較して見当がつくこともありますが、ほぼ全身が白くてよく似ています。
コサギの子サギは巣立つ段階で親と同じカラスサイズになっていますが、夏までは脚の黒色がやや薄いことで、見分けることができます。しかし、秋以降に大人と同じくらい黒くなるので、見分けがつかなくなります。

特別な魚の捕り方?
白いサギ類はどれも黒い脚をしていますが、コサギとカラシラサギは指の部分だけスリッパを履いたような黄色です(カラシラサギは世界的希少種で、普通にいるわけではありません)。
この2種には、水辺で足指を震わせながら水底の小魚などを追い出して食べる習性が共通しています。指の色がめだつのは、この採食方法と関係がありそうです。
サギ類は水辺に近い緑地に集団で巣を作るので、近所からうるさい、臭いと嫌われてしまうことがあります。
白いサギ類では最も数が多いとされてきたコサギでさえ、繁殖地が減ってしまい、地域によっては絶滅危惧種に指定されています。
