オジロワシ
タカ目タカ科 全長約81~94cm
タカ科の大型種を「ワシ」と呼ぶことが多い。オジロワシは冬鳥(北海道では繁殖もする)で水辺に飛来し、成鳥は尾が白い。小鳥などのように1年では成鳥にならず、若鳥の尾は数年かけて白くなる。
鳴き声
※鳴き声が再生されます。
大きいのはよいこと?
猛禽類は大きくない?
猛禽類は、メスのほうが大きいという特徴があります。オジロワシでは翼を広げるとメスで2.3mにもなります(オスは2mほど)。ただし、目がよくて、警戒心が強い猛禽類を近くで見るのはむずかしいので、大きさを実感することは少ないでしょう。
多くはカラス以下のサイズです。特に小鳥を狩るにはスピードが必要なので、大きな体は機動力に欠け、弱点にもなるのです。
猛禽類を見分けるには大きさではなく、羽ばたきをみるとわかりやすいでしょう。カラスより浅く早い羽ばたきをすることが猛禽の特徴です。また、翼の先がカラスのように開くのがタカ科で、尖って見えるのがハヤブサ科です。

大型種が生きられてこそ、豊かな自然
いくら猛禽類でも、狩りは簡単には成功しません。狩られる側は命がけで逃げるからです。元気のよい相手を狙って、失敗続きで飢え死にする猛禽もいるでしょう。弱っているものや、ボーっとしているものが先に狩られていくはずです。
体が大きいと、暮らせる環境や必要な食物量なども不利な要素となります。事実、絶滅危惧種に大型動物が多いのはそのためでしょう。大きくて、敏捷性に欠ける大型種も生きられてこそ、豊かな自然といえるわけです。
