野鳥写真図鑑

スズメ

スズメ目スズメ科 全長約14.5cm

絞り:F8|シャッタースピード:1/1250秒|ISO:200|露出補正:-1|焦点距離:312mm|一眼レフカメラ(APS-Cサイズ)|撮影地:北海道

身近に多いスズメを小さい鳥の「ものさし鳥」として、大きさ、形、声を比べる基にするとよい。似た小鳥や若いスズメを見分けるには、頬の黒斑がポイント。ひなは「シリ、シリ」と鳴く。

成鳥
ひな

※鳴き声が再生されます。

道に迷ったらスズメを探せ

若いスズメは旅をする

人家周辺にしかいないので、山や森で道に迷ってもスズメを見たらあきらめてはいけません。スズメがいるということは、近くに人の暮らしがあることの証になるのです。
一年中見られるので、移動していないと思われがちですが、同じスズメが1年中同じ場所にいるとは限りません。近年、若いスズメが秋に移動することがわかってきました(近親交配を防ぐなどの意味があるようです)。
子スズメは親のサイズになって飛べるようになってから巣立つので、大きさでは親なのか子なのかを判別できません。頬の黒斑が薄いほど若いのですが、秋には見分けられなくなります。

スズメ ひな(左)は巣立つ頃には親鳥(右)と同じようなサイズになる。しばらくは色が薄いが、秋には成鳥と見分けにくくなり、翌年春まで生きのびると繁殖を始める。

スズメが減った原因は虫?

虫が主食である小鳥は、虫をつまみやすい細いくちばしをしているのが普通ですが、スズメは例外。主食はタネで、タネを割って食べるのに適した太めのくちばしをしています。
それでも多くの小鳥同様、春にペアになり、夏までに子育てを終えるのは、栄養豊富で消化しやすい虫が多い時期でないと、ひなが育たないからです。ひなを巣立たせるまでの2週間に、親鳥は4千回以上も虫を捕らえて運びます。
近年、スズメが減ったと心配されていますが、子育てに欠かせない虫が減ったことも影響していると考えられます。

スズメ 春にペアができると巣作りが始まる。巣立ち後のひなは10日ほどで自立し、夏までに2回3回と子育てを繰り返すペアもいるらしい。

動画で野鳥観察!:スズメが減った理由はなに?

春から初夏は野鳥の子育ての季節です。身近な小鳥の代名詞であるスズメですが、近年、その姿を見かけなくなったと話題になっています。虫捕りが苦手なスズメの苦労や、ヒナと親鳥の見分け方など、知っているようで知らない、スズメの子育てを動画でご覧ください。

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