テクノロジーの進化が社会に与える影響は昨今ますます大きくなり、進化のスピードも加速しています。キヤノンの研究開発は時代の変化に迅速に対応し、最先端であり続けるために、日々世界中で活動しています。
キヤノンは、デジタルカメラやインクジェットプリンターといったコンシューマー製品、複写機やレーザープリンターに代表されるオフィス向け機器などの開発で培ってきた技術をさらに発展させ業容を拡大するために、今後4つの方向性を考えています。
さらに、長期的には、キヤノンが持つ強いハードウエアと、AIを含むソフトウエア技術を組み合わせることで、社会ニーズに応えるさまざまなソリューションを推進していきます
キヤノンは「見えないものを見えるようにする」ことをコンセプトとしてきました。今後はさらに、不可視領域でモノが見えるようになるだけでなく、見えたものを認識し、そして判断するところまで技術を高めていきます。
キヤノンには大きな強みであるイメージングという領域において、以下の3つのコアコンピタンス技術があります。
これらの資産を用いることで、今後「見えないものが見える」から「認識し、判断できる」まで技術を展開し、インテリジェントな監視カメラ、画像診断支援などに結びつけていきます。
このほかにも、キヤノンの事業を支えてきた電子写真やインクジェットのトナーやインク、ペーパーハンドリングなどのプリンター分野のコアコンピタンス技術は、キヤノンの大きな強みとなっています。
キヤノンのAIの活用としては、たとえば医療領域における「画像診断支援」が挙げられます。がんを見逃さない診断を実現していくために、CTやMRIなどで作成された画像データに処理を加え、AIを用いた判断支援を可能にする開発を行っています。具体的には、膨大な画像データの処理、選別、病巣を明確に見えるような画像処理、画像上の特異点の抽出などで、社会の要求に応える技術として注力していきます。
また、キヤノンは近年、カメラやオフィス向け複合機の工場の生産ライン自動化を進めてきました。さらに効率を追求するためには、IoTの活用は欠かせません。IoTを用いたシステムをツールとして利用しながら、さらなる生産効率の向上をめざします。
これからも益々、AIもIoTも重要性が高まっていきますが、すべてをAI、IoTが解決してくれる訳ではありません。使う側の意志があって初めて活用できるツールとして、地道なものづくりを積み重ねてきたキヤノンだからこそ、有効に活用できる領域を追求していきます。
キヤノンの最大の財産はチャレンジ精神です。キヤノンの行動指針「三自の精神(自発・自治・自覚)」を原点に、トライアルを常に行う姿勢が、キヤノンの研究開発の財産として受け継がれています。何かに挑戦する時、「これはこういう理由でできません」というのではなく、結果を得るためになんとかして課題を解決しよう、という精神が息づいています。一旦方向が決まれば、さまざまな部門の人間が協力して実現に向けて走り出す「町工場的」とも言える文化がキヤノンには残っています。
キヤノンの技術をさまざまな角度からご覧いただけます。ぜひ、お越し下さい。