自動化は危ない作業や力が必要な作業を機械が人間に代わって行うばかりでなく、信頼性の高い製品を安定的につくることに貢献します。IT技術やロボット技術が大きく進歩して、その昔は単純な作業しかできなかった自動化装置も、複雑かつ人間のように頭を使って判断しなければならない作業もできるようになってきました。これまで人間が行ってきた作業をロボットや機械ができるようになれば、人間はより創造的な仕事に専念することができます。
レンズ生産の自動化装置
自動化は危ない作業や力が必要な作業を機械が人間に代わって行うばかりでなく、信頼性の高い製品を安定的につくることに貢献します。IT技術やロボット技術が大きく進歩して、その昔は単純な作業しかできなかった自動化装置も、複雑かつ人間のように頭を使って判断しなければならない作業もできるようになってきました。これまで人間が行ってきた作業をロボットや機械ができるようになれば、人間はより創造的な仕事に専念することができます。
しかし、自動化にはコストや時間がかかります。また、高度な自動化には、精密で正確な動きをするロボット技術、ロボットの装置の動作を仮想検証するシミュレーション技術、瞬時(リアルタイム)に状況を把握するためのカメラ・センサー技術、カメラ・センサーの情報を解析して次の作業をロボットに指示する制御技術など、最先端の技術が必要になります。さらに、実際の生産の現場で装置が止まることなく効率的に動くためには多くの経験から得られる微妙な調整のノウハウや技術を欠かすことはできません。
キヤノンは、長年にわたって自動化技術の研究・開発に取り組み、レーザープリンターのトナーカートリッジやインクジェットプリンターのインクカートリッジなどの消耗品と呼ばれる製品の生産では、組立工程すべての自動化を実現するまでになっています。これらの自動化技術をもとに製品本体の組立でも自動化を加速し、さらに、部品のピッキングや、搬送、加工、検査、梱包にいたるまで、ものづくりのあらゆる工程での自動化技術の領域の拡大すすめています。これまでグループ内で蓄積した、ものづくりについての独自技術やノウハウに加え、生産性の高い自動化装置自体の開発・生産を積極的に推進しています。
カメラ操作ボタンの耐久検査
トナーカートリッジの自動生産ライン
キヤノンは自動化において「完全品質」をめざしています。
自動化における「完全品質」とは、装置がトラブルによって止まらない可動(べきどう)率100%、作られた製品や部品の不良品がゼロである良品率100%の両方を達成することです。
製品・サービスに対するお客さまからの信頼は、キヤノンブランドが守るべき大きな財産です。世界中にお客さまをもつキヤノンでは、膨大な数の製品を生産していますが、その中に1つでも不良品があれば、大切なお客さまに迷惑をおかけすることになります。
お客さまからの信頼を守り、キヤノンクオリティーをさらに高めるために、キヤノンは完全品質をめざし、徹底して自動化にこだわり、自動化をさらに進化させています。
自動組立機の生産(大分キヤノン)
お客さまのニーズの多様化にともない、近年のものづくりでは、多品種生産への対応が必要になっています。キヤノンでは複数の部品や製品の生産をおこなう汎用的な自動機を開発。品種や数量の変化に柔軟に対応できる自動化にも積極的に取り組んでいます。
キヤノンでは、レーザープリンターの使用済みのトナーカートリッジの回収・リサイクルを行っています。
日本では、このリサイクルの工程にも自動化ラインを導入。使用済みトナーカートリッジのプラスチック材料を再びトナーカートリッジの材料として繰り返し利用する「クローズドループリサイクル」を実現しています。また、インクジェットプリンターの使用済みインクカートリッジにおいても、回収したカートリッジをカメラにより機種別に分別し、解体、粉砕、洗浄し、材料化する工程を自動で行っています。
トナーカートリッジのプラスチック材料を粉砕し、生成