- 黒または濃い(こい)色(茶、青、赤など)の水性ペン
- 濾紙(ろし)または吸い取り紙
- ストロー(できればスポイト)
- とう明コップなど
- 水、下じきなど
色で遊んでみよう
真っ黒に見えるインクでも、実際にはさまざまな色を混ぜて作られています。
このことを、「ペーパー・クロマトグラフィ」という科学分析のしくみを使って調べる、かんたんで美しい実験です。
同じ色でも、実際にはさまざまな色の組み合わせでできていることを考える実験遊びです。
濾紙(ろし)または吸い取り紙の上に水性ペンでドーナツのような丸を書きます。
濾紙(ろし)の中央に水性ペンで1cmぐらいの円をかいておきます(インクがかわいたら2~3回、繰り返すといいでしょう)。吸い取り紙を使う場合、適当な文字かキャラクターをかいておくと楽しめます。
スポイト、あるいはストローで水をたらします。吸い取り紙の場合には、水にひたします。よく観察すると、面白い結果が見れるよ。
同じ黒でもメーカーやペンの種類によって、ふくまれる色が異なります。比較(ひかく)して観察するとおもしろいでしょう。
インクの色のもとである染料は、たいへん小さなつぶでできています。紙にしみこんだ水が動いていくと、この染料のつぶが流されるような形で移動しますが、その移動する距離(きょり)はつぶの大きさや水とのなじみやすさによって変わります。染料の種類がちがうとこれらの性質が異なるため、しみこむ水の流れで分解することができるのです。
山村 紳一郎(やまむら しんいちろう)先生
さまざまな雑誌や書籍、イベントで自然科学の最先端情報から科学の楽しみ方・遊び方を、紹介・提案し続けるサイエンスライター。
和光大学非常勤講師。成蹊学園サステナビリティ教育研究センター客員フェロー。
ペンの種類によっては、蛍光(けいこう)物質をふくんだインクを使っている場合があります(特に赤インクなど)。部屋を暗くして、小型のブラックライト(照明用品店や大型文具店などで扱っています)の光を、インクを展開させた濾紙(ろし)や吸い取り紙に当てると、蛍光(けいこう)物質のインクの存在を知ることができます。
ブラックライトの光は長時間見続けていると目の健康に害があります。ブラックライトでの観察は3分程度を目安に、休憩(きゅうけい)をはさみながら行って下さい。
光でてじな
レンズとミラーを作ってみよう
カメラを作ってみよう
望遠鏡を作ってみよう
色で遊んでみよう
太陽光を利用しよう