- 葉(アサガオ、あじさい、ひまわりなど)
- 黒紙かアルミホイル、または透明シート
- 黒の油性サインペン
- ティッシュペーパー
- 消毒用アルコール
- ヨウ素液(ヨウ素液の入ったうがい薬または消毒液)
- なべ
- ボウル
- 器(コップ、湯のみ茶わんなど)
- 紙皿(少し深さがあるもの)
- わりばし
- セロハンテープ
- はさみ
- デジタルカメラ
太陽光を利用しよう
葉っぱが写真になる?皆さん知っていますか。
好きな絵の切り絵などを葉っぱにつけて日光にあてておくと、葉っぱの中に目に見えない写真ができます。
その写真をヨウ素液で目に見えるように「現像」します。さあ、挑戦してみましょう!
はさみを使う時には、ケガをしないように十分に注意しましょう。
黒紙やアルミホイルなどを使った切り絵を作りましょう。黒い部分と透明な部分がはっきりと分かれていると良い写真になります。透明シートに黒のサインペンで絵を描いてもできます。一度に3〜4枚の葉につけられるように多めに用意しましょう。
この実験は晴れた日に行います。切り絵や絵を描いた透明シートを葉の表側にセロハンテープではります。この時、葉は植物から切り取らずに行います。そして、はり付けた葉を日当たりの良い場所に朝9時頃から、5〜6時間置いておきます。失敗した時のために何枚か作っておきましょう。
※外に出る時には、帽子をかぶるようにしましょう。
※ここからは大人と一緒に行ってください。
※やけどに注意してください。
※この時、直接火にかけてはいけません。
3. アルコールに緑色が出てくるまでつけておきます。アサガオの葉で、約5分くらいです。あまり長くアルコールにつけていると葉が弱くなりやぶれやすくなります。
わりばしで葉を取り出して、ぬるま湯につけてすすぎます。これは、アルコールに入れて固くなった葉をもう一度やわらかくし、ヨウ素が染みやすくするためです。アルコールに入れる前と同じくらい、やわらかくなるまですすぎます。
※ヨウ素液はおちにくいので洋服にかけたりして汚れないように注意しましょう。
かわいたティッシュペーパーの間にはさんで葉についた水分をよくとります。水分をよくとらないと、せっかくできた像がだんだん消えてしまいます。かわいたティッシュペーパーの間にはさんで上に辞書などで重しをして、数時間置いて完成です。
完成した葉を紙にはり、日付や葉の名前、日光にあてた時間など一緒に記録します。また、日光写真は時間がたつとうすくなりやすいので、その場で写真にとっておきましょう。
光合成のしくみ
葉っぱに光があたると光合成によってデンプンが作られます。このデンプンはヨウ素液につけると青紫色に変わる性質を持っています。
葉っぱに切り絵や絵を描いた透明シートをはって光を当てると、葉っぱが見えている部分では光合成がおこなわれデンプンが作られますが、切り絵や透明シートの絵でかくれた部分は光が通らないため、光合成がおこなわれずデンプンが作られません。そのため、葉っぱをヨウ素液につけるとデンプンが作られた部分だけが青紫色にかわり、葉っぱに絵がうつるのです。
これは、写真の"現像"と同じ原理になります。また、葉っぱをアルコールにつけるのは、葉緑素を分解させて、デンプンだけを葉っぱに残すためです。
葉の中にある緑色の葉緑素が太陽光を利用して、空気中の二酸化炭素と吸い上げた水からデンプンなどの炭水化物を合成し、酸素を放出すること。
山村 紳一郎(やまむら しんいちろう)先生
さまざまな雑誌や書籍、イベントで自然科学の最先端情報から科学の楽しみ方・遊び方を、紹介・提案し続けるサイエンスライター。
和光大学非常勤講師。成蹊学園サステナビリティ教育研究センター客員フェロー。
どんな葉っぱでも写真はできるのでしょうか。いろいろな植物の葉っぱでためしてみましょう。
また、日陰でも写真はできるか実験してみましょう。
実験した葉っぱは、画用紙に並べてはり、それぞれの名前や日付、感想を書いて写真にとっておきましょう。
葉っぱの日光写真を作ってわかったことを順序よく実験ノートにまとめよう。
光でてじな
レンズとミラーを作ってみよう
カメラを作ってみよう
望遠鏡を作ってみよう
色で遊んでみよう
太陽光を利用しよう