- ペットボトル 大小2本
(炭酸飲料用の円とう形のもの。1.5リットルと500ミリリットルのものが使いやすい) - 水
- 白い紙
- 新聞紙など
レンズとミラーを作ってみよう
大きなレンズと小さなレンズ、「ものがより大きく見える」のはどちらのレンズでしょう。レンズのしくみを考える実験です。
それぞれを横に寝かせ持ち、新聞紙の上にかざすなどしてその文字の見え方のちがいを観察します。
見え方を比べます。
大きいペットボトルは…?
小さいペットボトルは…?
同じように2本のボトルを白い紙の上にかざし、電灯の光の像が紙の上にできるように、紙とボトルとの距離(きょり)を調節します。できる像の大きさと、ボトルと紙との距離(きょり)を比較(ひかく)します。
水を入れたボトルはレンズのようにはたらきます。太陽の光を集めると燃えやすいものに火がつく可能性がありますので、実験が終わったら水は捨てておきましょう。
円とう形のボトルの断面は円ですが、これは「中央が厚くて周囲がうすい」とつレンズと考えることができます。つまり、水の入った円とう形ボトルは、丸まっている方向にはレンズとしてはたらくのです。このため、新聞紙の上にかざすと、文字が一方向に拡大されて見えます。
大きなボトルと小さなボトルでは、意外なことに小さいボトルの方が、拡大するパワーがあります。また、焦点距離(しょうてんきょり)は短く、できる像は小さくなります。
これはとつレンズでも同じで、大きいレンズは一般に焦点距離(しょうてんきょり)が長く、拡大するパワー(ルーペとして使ったときの倍率)は小さくなり、小さいレンズはこの逆になります。
実は、レンズの焦点距離(しょうてんきょり)などを決めているのは、面の曲がり具合(曲率半径の大きさ)なのです。面の曲がり方がきつい(曲率半径が小さい)場合には、焦点距離(しょうてんきょり)が短くなり、ルーペとして使ったときの倍率は大きくなります。しかし、曲がり方がきつい(半径が小さい)わけですから、大きなレンズはできないことになります(以上は、レンズの材質が同じ場合です)。
山村 紳一郎(やまむら しんいちろう)先生
さまざまな雑誌や書籍、イベントで自然科学の最先端情報から科学の楽しみ方・遊び方を、紹介・提案し続けるサイエンスライター。
和光大学非常勤講師。成蹊学園サステナビリティ教育研究センター客員フェロー。
光でてじな
レンズとミラーを作ってみよう
カメラを作ってみよう
望遠鏡を作ってみよう
色で遊んでみよう
太陽光を利用しよう